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規則は守りましょう ー 非番の救急救命士 [医学関連]

 勤務時間外に事故現場に居合わせた救急救命士さんが、高度な救命処置を行ったので停職処分になったと言うニュースが流れています。

 分かる範囲でこのニュースを確認すると、、、、
・54歳の救急救命士さん
・普段から(震災後?)何かあったらと職場から「持ち出し禁止になっている」薬剤を車に載せていた
・たまたま現場に居合わせた
・胸を苦しがっていた?患者さんに対して点滴確保を行った
・医師の指示は受けていない
・その患者さんは病院へ運ばれ、その日に帰宅した

 世間では、ひどすぎる!目の前の死にそうな人を目の前にして何もするなとはお役所仕事!などの意見が出ています。今回は、冷静にこの件について考えてみましょう。

(1)法律違反です。
 救急救命士は、勤務時間外に救急救命士として仕事をする事が禁止されています。これは法律で決まっています。法律違反はいけません。意見があれば法律を変えましょう。
 理由は後で述べますが、救急救命士の資格を持っている人は勤務時間以外は一般人と同じです。今回は一般の人が出来る事のみをしていれば、美談になったはずです。高度な処置をしたからいけないのです。
 緊急の時には良いじゃないかと言われるかも知れません。緊急時に行った善意の行為は違法性が阻却されると言う良きサマリア人の法と言うのもあります(日本には明確に規定がありませんが)。確かにそういう場合もあるでしょう。しかし、今回はこんな事と同じです。いつも上司の指示で動いていた営業のAさん。突然大量の営業先周りが入り、上司に相談せず、自分の判断でいくつかの営業先に行って勝手に契約をとってきた。たまたま問題がなかった。
 こういう事って私は医者の仕事しかしたことありませんが、やはりクビか、減給などになるでしょう。俺は一人でも営業できるんだ!問題なかったじゃないか!だって突然の契約の依頼だったんだ!って言っても、、、、、同じ部署で働いているあなたは「厳しすぎる処置だ!クビにしないでやってくれ!」と言えるでしょうか?プロですからね。
 プロ野球でノーアウト1塁、自分はピッチャー。送りバントのサイン。送りバント以外はいけません。プロ野球なら多少良いかも知れませんが、医療の現場ではセオリーに従うべきで、冒険はいけません。人の体、人の人生がかかっています。
 救急救命士さんはプロです。プロは自分が何もすべきでない時も知っているはずです。
 もし、皆さんが許せれば、今回の事は問題にならなくなるでしょう。緊急時だったのでと、救急隊員が心電図で心筋梗塞だと判断し、ニトログリセリンの錠剤を飲ませると言うような事を許可していいのか??良く考えてください。心電図を簡単に読めたら循環器の医者はいりません。

(2)機材を勝手に持ち出してはいけません。
 消防署の機材は税金で購入しています。つまり地域住民のものです。
 また、劇薬に指定されている薬もあります。
 よって、勝手に持ち出していいはずがありません。窃盗罪と言われてもおかしくありません。これだけでクビになっても良いと思います。
 いや緊急時に、、、、って一人では何も出来ません。そう言うんであれば、非番の時も24時間年中無休で消防職員のチームで行動してください。
 医者でも患者さんのデータの入ったパソコンが盗難にあっただけでクビになる時代です。薬剤を紛失した場合の責任は誰がとるのでしょう?

(3)点滴は医師の許可がいる行為です。
 救急救命士さんが点滴を行う場合には、医師の具体的な指示が必要です。これこれこういう状態ですと電話で報告し、医師から点滴の許可を得て初めて行って良い事になっています。
 理由は色々ですが、点滴は危険を伴う場合もあるからです。なのに非番だから、緊急時だからと指示を受けないで行うのはどうでしょう?この患者さんは胸を苦しがっていたと言っても、その日に帰宅しています。軽症だったと言う事です。後出しじゃんけんですが、点滴をしなければならない状況だったのか、、、、、実際の現場は分かりませんが。だからこそ、医師の判断が必要です。今の救急救命士さんには、その判断を出来る知識は求められていません。そこまで求めると医学部を出なければならなくなります。

(4)点滴は議論の別れる行為です。
 点滴を病院の外で行ったから助かる人が増えたと言うデータはありません。もちろん点滴は行った方がよいですし、病院では必ずと言っていいほど行います。しかし、病院の外で点滴を行うのは困難が伴います。また、それによって病院へ搬送する時間が長くなります。
 病院へ搬送する時間が長くなると死亡率が高まる場合もあります。点滴をすべきか?点滴をしないで早く搬送すべきか?は今でも議論がある所です。よって、認められていない患者さんに点滴を行う事は許されません。

(5)そもそも適応外の患者さんです。
 救急救命士さんは心肺停止の患者さんにしか点滴を行ってはいけません。心肺停止でない限り行ってはいけません。最近も愛知県で同様の事があって問題になったばかりです。あのニュースを知らないはずはないので、今回の行為はあまりに軽はずみだと思います。

 点滴をしてはいけない理由を再度書きます。

・現状では点滴をする事で、より助かると言う証拠がない(助からないと言う証拠もないのですが)。心肺停止時にも同じなんですが、、、、
・点滴をする事により病院への搬送が遅くなり、死亡率を高める可能性もある。

 こちらに意見が色々載っています。救命のためなら良いと思う皆さんは、是非署名をして救急救命士法を変えてくださいね!

 こちらのブログが詳しいです。最初に紹介しろよな!と言う突っ込みはなしにしてくださいね(^.^)。

 そもそも、救急救命士さん(看護師さんもそうですが、看護師さんは医師と同じ現場にいる事が多いです)は、医師の監督下にあると言う前提で医療行為が認められています。極論を言えば、医師の指示がなければ何もしてはいけません。

 なぜなら医療行為は傷害罪だからです。注射をする事は人の体に針を刺す直接の傷害罪です。手術もそうです。薬を投与する事も下手をすれば色々な障害を起こしますので、傷害罪の危険があります。が、病気の診断や治療のためと言うことで違法ではない事になっています。

 医師は大学で6年間学んで資格を取ります。その後も常に努力をしています。それだけの努力をしているからこそ、傷害行為をすることを国民が許していると言う事です。パイロットが誰でもなれる職業だったら、飛行機に乗る人はいなくなるでしょう。厳しい訓練を受け続けていて、何かあってもちゃんと対応してくれるし、実際大きな事故はほとんど起こっていないと言う実績があるからこそです。

 救急救命士さんが行った行為は全て医師が保障すると言う制度になっています。Medical Controlと言う制度が各地域にあり、救急救命士さんが行った行為は正しいかどうか、チェックしています。医師が保障してくれているからこそ、国民が許していると言う制度になっています。医師の保障が得られない事があったら(今回は勤務時間外ですので無理と言えば無理ですが)救急救命士に対する国民の信頼は変わらないでいられるのでしょうか?

 救急救命士さんが努力していないとは言いませんが、救急救命士さんがちゃんとした判断が出来、我々を救ってくれると国民が判断すれば、医師の許可を得なくても医療行為が出来るようになります。しかし、今回のような人が出てくると、信頼できるのかどうか、、、、

 ちなみに、昭和40年代初め頃までは救急隊員は点滴が出来ました(していました)。が、事故が起こって自粛のような形で点滴をしなくなりました。救急救命士さんが点滴をしていいと言う制度になるまでの何十年間、点滴が必要だったはずの患者さんを死に至らしめたのは誰の責任でしょう?
 今回はたまたま何も起こらなかったので、国民もひどすぎない?と言いますが、この患者さんが亡くなっていたとしても同じように処分はひどいと言って頂けるのか??良く考えて欲しいです。

 一人の人を助けるためと言って規則を破れば、そのために非心停止患者さんへの点滴解禁が遅れ、多くの患者さんを死に至らしめる可能性もあります。救急の現場で働いている人は、そういう微妙な事を良く知っているはずで、いくら目の前の人を助けたいからと言って、勝手な行為をするのはプロのやる事ではありません。

 一番の解決法は、この方がお医者さんになる事です。医者だったら(病院の薬を持ち出しても良いかどうかは分かりませんが)非番の時でも対応しなければならないですし、医師は誰の指示も受ける必要がありませんので。今から医学部に入って、卒業するのが60歳、まだまだやれます!

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ブラウンセカール

以前別の記事にコメントさせていただいた救急隊員です。無事救命士に合格できました♪
私も今回の事件に対する反応には違和感があります。全く先生の意見と同じです。一般の方は救命士ができる行為やMCについてご存知ないのでそういう議論になるのではと思っています。

特に輸液セットがなくても二次災害防止やエスケープラインの確保、頭部保持に初期観察、止血など法令の範囲内でもやれることがたくさんあるのになぜ輸液に固執したのかとても疑問です。救命士は生体に輸液するための十分な講義も受けていませんし。危険な行為だなと思います。
by ブラウンセカール (2011-06-03 05:59) 

Kim

ブラウンセカールさん、コメントありがとうございます。

救急救命士合格おめでとうございます!これからますますご活躍を期待しています!

難しい問題でもありますが、やはりマスコミの方はきちんと報道して欲しいですよね。

by Kim (2011-06-03 07:05) 

リス先生

この事件は気になっていました。
法的にだけでなく、医学的・倫理的にも大問題なのですね。

原発問題でもそうですが、マスコミは表面しか報道しないし、コメンテーターはその場で思いついた怪しげな自己主張をするし、「専門家」は責任回避論ばかりでちっともアテにならないし。

「素人の素朴な疑問」ってのも大切だと常々思っていますが、今回の件は非常に複雑な問題だとわかりました。
by リス先生 (2011-06-03 09:39) 

101

kim先生、ご無沙汰しております。

この件に関して言えば、いつまでたっても医療行為は医師の特権であり、緊急時といえども何かあれば、責任回避、責任転嫁ばかりなので、
何もできない法治国家ですから、仕方がありません。

医師という“職業”を選ばれた方には、いつまでたっても法のもと…と、
医師という“生き方”を選ばれた方は、どう思われるでしょうか?

救命士さんは、今の法律では所詮、運び屋なんですから、かわいそうですね。医療知識を少しだけ持っている、“消防官”だから、大変かと思います。

kim先生がおっしゃられた、 “救急救命士さんが努力していないとは言いませんが、救急救命士さんがちゃんとした判断が出来、我々を救ってくれると国民が判断すれば、医師の許可を得なくても医療行為が出来るようになります。しかし、今回のような人が出てくると、信頼できるのかどうか、、、、

私も同感です!!

しかし、医師に対しても同じことが言えると思います。
なかには、救命士の免許はく奪も検討しなければ…、なんて方もみえるみたいですが、同じように“貴方医者でしょう??”という方の方が圧倒的に多いかと思いますが、いかがでしょうか?


また、ブラウンセカールさん、はじめまして。
救命士合格、おめでとうございます。
コメントで?なところがあったので、ご自身で検討してください。
「救命士は生体に輸液するための十分な講義も受けていませんし。危険な行為だなと思います。」
救命士さんは、そのような講義も受けないで、心肺停止の方へ救命処置をされるのですか??そもそも、生体で点滴ができない救命士さんが、心肺停止の方に、点滴は取れるのですか????
逆がしっかりできて、はじめて自信がつくと思いますが…どうなんでしょうか?…。
不安ですね。

とにもかくにも、法治国家の日本!
私は今回のこの救命士さんの行為は、行ってはならない行為と思います。

乱文乱筆お許しください。



by 101 (2011-06-03 11:55) 

Kim

リス先生、コメント&nice!ありがとうございます!微妙な問題である事が分かって頂きありがとうございます。

専門でない方の素朴な疑問は大切です。死にそうな人を目の前にして、何も出来ない救急救命士なんて!と言う意見はその通りで、そうすべきでしょう。確かフランスは救急車に医者が乗っていると聞いています。日本はそれは無理だと判断したのでアメリカ式になっています。アメリカのパラメディックを目指しているのだと思いますが、現状では足下にも及びません。

また、問題が起こったら起こったで、医師の資格もないのに点滴をして!と言うのもやはり専門でない方達です。

ちゃんと反論?出来るように専門の人間で検討しておくべきですね。

今回の事例は点滴不要な事例だったと予想しています。今回はこの事でなく、勝手に機材を持ち出していた事に対する処分だと思っています。

by Kim (2011-06-03 16:57) 

Kim

101さん、コメントありがとうございます。

> この件に関して言えば、いつまでたっても医療行為は医師の特権であり、緊急時といえども何かあれば、責任回避、責任転嫁ばかりなので、何もできない法治国家ですから、仕方がありません。

 医療行為は特権ではないと思っています。ちゃんと知識があれば、誰でもやっていいし、特に緊急時はやれるべきだと思います。
 ただ、どんな薬や処置にも副作用があり、利益と不利益を知った上で対応する必要があります。何しろプロなのですから!そのための教育は数ヶ月で出来るものではなく、ちゃんとやろうと思ったら救急救命士の養成は無理となるでしょう。例えば、点滴の認定をとるのに数ヶ月研修所に行く必要がありますが、それを1年に延ばした場合、その間の人手をどうするか、給与や学費は、、、、となるとお金のない消防には無理でしょう。今でも救急救命士さんを養成するのに一人600万円ぐらいかかると聞いています。

> しかし、医師に対しても同じことが言えると思います。
なかには、救命士の免許はく奪も検討しなければ…、なんて方もみえるみたいですが、同じように“貴方医者でしょう??”という方の方が圧倒的に多いかと思いますが、いかがでしょうか?

 これは全くおっしゃる通りです。申し訳ないとしか言えませんが、医師はすでに色々な医療行為を行う事が認められた職業です。が、救急救命士さんはこれから認めてもらう職業です。ちょっと違います。
 それからあなた医者でしょう!?と言う人は割合的には少ないのでご安心を。悪い人は目立ちますので(^.^)。

> 「救命士は生体に輸液するための十分な講義も受けていませんし。危険な行為だなと思います。」
救命士さんは、そのような講義も受けないで、心肺停止の方へ救命処置をされるのですか??

 「十分な」と言う所だと思います。点滴はとても難しい医療行為です。心肺停止の患者さんに対する限定した知識しか与えられていないと思います。全てとなると医者と一緒です。

> そもそも、生体で点滴ができない救命士さんが、心肺停止の方に、点滴は取れるのですか????
逆がしっかりできて、はじめて自信がつくと思いますが…どうなんでしょうか?…。

 おっしゃる通りで心肺停止の人への点滴は難しいです。研修の時には患者さんに許可を得て、生きている人へ点滴します。しかし、経験数は少ないですし、看護師や医師と違って業務で行う数が少ないです。時々更新研修で生きた人に点滴して頂いていますが、やはり看護師や医師に比べたら数が少なすぎです。これは難しい問題です。

 色々な事を言う人がいますので、少しずつ解決して行くしかないです。

 以下の記事を是非ご覧下さい。何故救急隊が点滴をしなくなったか、救急救命士さんの誕生にどんな裏話があったのか、、、感動的なお話です。

http://www.signalos.co.jp/paramedic/paramedic_01.html
by Kim (2011-06-03 17:20) 

お名前(必須)

kim先生の場所を借りて申し訳ないですが、101さんの御質問に触れさせていただきます。
救命士教育において薬剤についての勉強、輸液についての勉強はもちろん行います。しかし輸液が心肺停止に限定されている故、それ以外の患者への輸液についての教育は充分ではありません。
輸液の処置は現場から医師に電話連絡し、患者の容態を伝えて可否を判断してもらうシステムになっています。
病院実習で医師の監督の下、穿刺しますが現場でトライするチャンスは多くても月に2〜3度という状況です。
そんな中で虚脱した血管に穿刺するのは難儀です難儀ですが色々な技を駆使してトライしています。
もちろん自主的に勉強はしていますが医師でない以上、独断で不十分な知識の下、医療行為を行うことはとても危険であると思います。
中にはそういう努力を忘れた先輩方もいます。それも事実です。
失礼しました。
by お名前(必須) (2011-06-03 19:13) 

Kim

お名前(必須)さん、コメントありがとうございます。

コメント大歓迎ですので、どんどんお願いします!

101さんへの回答ありがとうございます。勉強になります。他の方もどんどんお願いします!

by Kim (2011-06-03 19:45) 

小桜

私のような医療ど素人からみても、これは完全にアウトだと思います。
救命行為が必要そうな現場に遭遇した場合、まずは脈をみます。
生きていると思えばそれから救急車を呼びます。
救急車を待っている間、心臓マッサージや人口呼吸の知識があれば、そういった救命処置をします。
たとえ看護師だろうと救命士だろうと、せいぜいできるのはここまで。
もしその先をしなければ助からないとなった場合にして欲しいことは、医師並みの処置ではなく、一刻も早く病院に運ぶ必要があるかどうか?の判断ですよね。
kim先生の仰られていること、そのものです。
当たり前のコメントしかできずお恥ずかしい限りですが、書かずにはいられませんでした。
by 小桜 (2011-06-03 22:33) 

101

kim先生、お名前(必須)さん、
コメント拝見いたしました。

この場をお借りして、ありがとうございます。

「救命士教育において薬剤についての勉強、輸液についての勉強はもちろん行います。しかし輸液が心肺停止に限定されている故、それ以外の患者への輸液についての教育は充分ではありません。
輸液の処置は現場から医師に電話連絡し、患者の容態を伝えて可否を判断してもらうシステムになっています。」

緊急事態に、そのようなことをやっているからこそ、時間の遅れをとるのではないでしょうか??

私の親や親族は、心肺停止の時に医師が一生懸命点滴をとっていましたが、難しそうでした…。それを“電話連絡してから行わせる”…。
医師でさえ難しいのに、救命士さんならなおさらでしょうが、電話連絡なしにすべての心肺停止の患者さんに点滴をとるようにチャンスを与えないのは、どうでしょうか…。??
リスクだとか、患者さんに不利益だとか…、いろいろマイナス面ばかりが出てくるかと思いますが、そのようなことばかりを言っているから、前に進まないのでは…。

救命士さん達は、元は“消防官”“火消し屋”さんなんです。公務員です。
だから、どの救命士さんの誰が行っても、同じように手技ができなければならない行政の事も、理解はできます。
同様にいろいろな消防本部に、いろいろ有名な救命士さんがみえることは理解でき、(どのような職種にも有名な方は現れますから)そのような“有名な救命さんを作ってはいけない”行政の考えも判るつもりです。なぜなら、その救命士の思惑とおりに組織が動かねばならなくなってしまう恐れがあるからだと、考えられます。
組織が平社員の思惑どおりに動くわけにはいきませんよね。
公共性が損なわれるからだと思うからです。

だから電話連絡して、検証して“医療の質”を保障しているのだ!と言われるのかと思います。

しかし、医療行為の質の保障のために行っていると言われますが、医師は医療行為でお金がとれるのでしょう??だから、いろいろな医療行為も、極端なことを言えば、“やらせない”ともとれるのではないでしょうか…。
電気ショックを行うにしても、保険点数はあるので、病院で行った方が、儲かるから、救命士さんたちには、やらせない…、と思っておりました。
同様にAEDに関して言えば、天皇陛下の親族が、確かスカッシュ?をしている最中に、電話連絡が届かなかったために、AEDが使えなかったと聞きました。(間違っていたら、すみません)
それで、救命士さんたちも電話連絡なしで行えるようになったかと…。

私が間違いだらけかもしれませんが、
なんだかんだと言っても、
法治国家の日本です。
ルールは守りましょう。(^◇^)


というより、ちょっと見方を変えて…、
先ほど車を運転しており、救急車が近づいたのですが、
他の車両が救急車に道を譲るようなことをしていない、場面に遭遇しました…。
救急車が通る時に、走行中、停止中の車両が回避しない場合の罰則規定があるかと思いますが、それを重くした方が、早く搬送できるような気がしました。

すみません。
話がそれてしまいました。

kim先生、みなさん、お許しください。
by 101 (2011-06-03 23:08) 

stargazer

医師である先生に批判を覚悟で申し上げると・・・
(今回の件とは直接リンクしませんが)職務上、医師賠償を含めて
医業を端から見ている私からすれば、「医師というライセンスを持っ
ているだけ」という人も少なくないので、医師だからといって全く安
心できないのも、残念ながら事実であります(汗)。

その上で、医師以外の者の緊急時の医療行為については、いず
れにせよ十分なエビデンスがないのであれば、詰まるところ国民
の決意というか、我々がどんな国にしたいかという国家像次第か
もしれません。それは、今回のような事例で露わになるソフト面の
問題だけでなく、ハード面も含めて・・・。
ちなみに、国の方では最新の検討として、救急救命士の在り方
としては以下のような結果が出ておりました。勉強になりました。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/s0428-16.html

今回の記事を読ませてもらい、少々思うところがありまして、
社務でも行かせそうです。本当にありがとうございました!
by stargazer (2011-06-03 23:28) 

NO NAME

日本は法律に縛られすぎ
備品を勝手に持ち出したことは良くないけど、
事故に遭遇してこの救命士さんが行ったことは非難されることではないと思う
自分の意思で退職したのか、組織の圧力で退職へ追い込まれたのかどちらかはわからないが、
こんなことがニュースにならなくても良いと思う
by NO NAME (2011-06-04 00:31) 

Kim

小桜さん、コメントありがとうございます。

自分の職務の範囲でやれる事があれば、救急車が来る間やって問題ありません。今回の事例は職務の範囲を超えてしまったから問題があるのです。

職務の範囲を変えてからやるべきだったと言う訳です。

by Kim (2011-06-04 06:49) 

Kim

101さん、コメントありがとうございます。

> 「救命士教育において薬剤についての勉強、輸液についての勉強はもちろん行います。しかし輸液が心肺停止に限定されている故、それ以外の患者への輸液についての教育は充分ではありません。
輸液の処置は現場から医師に電話連絡し、患者の容態を伝えて可否を判断してもらうシステムになっています。」

> 緊急事態に、そのようなことをやっているからこそ、時間の遅れをとるのではないでしょうか??

 確かに医師に連絡する時間はもったいないです。しかし、何回か書きましたが、問題が起こった場合の責任を誰がとるのか?と言う事です。電話連絡せずに行った場合、医師が責任を取ると言うほど点滴は簡単な物ではありません。例えば除細動は明らかに有用であり、包括指示と言う事で、医師に連絡しなくても行って良い事になっています。
 今後輸液が包括指示に含まれるかも知れませんが、現在はダメです。一番の理由は文句を言う国民がいるからです。皆101さんのような方だったら、、、、、だからこそ、今軽はずみに勝手な事をしてはいけないのです。実際気管挿管を救急救命士に許可される前に秋田県で行っていて、救急救命士さんへの認定が遅くなりそうになったと言う過去があります。

> 私の親や親族は、心肺停止の時に医師が一生懸命点滴をとっていましたが、難しそうでした…。それを“電話連絡してから行わせる”…。
医師でさえ難しいのに、救命士さんならなおさらでしょうが、電話連絡なしにすべての心肺停止の患者さんに点滴をとるようにチャンスを与えないのは、どうでしょうか…。??
リスクだとか、患者さんに不利益だとか…、いろいろマイナス面ばかりが出てくるかと思いますが、そのようなことばかりを言っているから、前に進まないのでは…。

 これも難しい問題です。点滴をする事が明らかに生存率の向上に役立たない事が分かっていますので、それを救急救命士さんに行わせる事が良いのかどうか、、、、搬送時間が長くなる訳ですから、、、

> 同様にいろいろな消防本部に、いろいろ有名な救命士さんがみえることは理解でき、(どのような職種にも有名な方は現れますから)そのような“有名な救命さんを作ってはいけない”行政の考えも判るつもりです。なぜなら、その救命士の思惑とおりに組織が動かねばならなくなってしまう恐れがあるからだと、考えられます。
組織が平社員の思惑どおりに動くわけにはいきませんよね。
公共性が損なわれるからだと思うからです。

 これはあまり関係ないかと。有名な救急救命士さんがいたら困る事はないのでは?勝手な事をして有名になってはいけません。

> 医療行為の質の保障のために行っていると言われますが、医師は医療行為でお金がとれるのでしょう??だから、いろいろな医療行為も、極端なことを言えば、“やらせない”ともとれるのではないでしょうか…。
電気ショックを行うにしても、保険点数はあるので、病院で行った方が、儲かるから、救命士さんたちには、やらせない…、と思っておりました。

 これに関しては絶対に違います。病院で行えば点数がとれるから救急隊にさせないと思っている医療関係者はいません。だいたい病院で働いている時に、これはお金がいくらだからやろうとか、やらないとか考えた事ないです。医療従事者はお金に関係なく患者さんのためにと重労働している人が多いです。時間外が出ない病院もたくさんあります。
 それから、国民が救急救命士さんを全面的に信頼して頂けば、医師の指示は必要なくなります。アメリカのように消防隊員をヒーローの用に扱っていただければ、問題ありません。救急救命士がやった処置だから私の家族が死んだのは仕方ない、、、、、と。現状では、訴えられる救急救命士さんもいますので、訴えられる可能性があるからと何も出来ない可能性があります。

> 同様にAEDに関して言えば、天皇陛下の親族が、確かスカッシュ?をしている最中に、電話連絡が届かなかったために、AEDが使えなかったと聞きました。(間違っていたら、すみません)
それで、救命士さんたちも電話連絡なしで行えるようになったかと…。

 AEDは一般市民でも使えます。電話連絡は必要ありません。以下にはAEDそのものが近くになかったと書かれています。

http://trais.co.jp/wpaed/3/

 救急救命士さん達には、今後色々な処置が解禁されて行くはずですが、その時に、是非救急救命士さんを応援してあげてください。今後もよろしくお願いいたします。


by Kim (2011-06-04 07:08) 

Kim

stargazerさん、コメント&nice!ありがとうございます。

>(今回の件とは直接リンクしませんが)職務上、医師賠償を含めて
医業を端から見ている私からすれば、「医師というライセンスを持っ
ているだけ」という人も少なくないので、医師だからといって全く安
心できないのも、残念ながら事実であります(汗)。

 もちろんそうです。別に書きましたが、現在の救急救命士さんは心停止の時にしか点滴をしてはいけません。これを拡大するためには、何か必要なのか、、、、と言う議論です。医者の中にどうしようもない人(私みたいな)がいるのとは別の問題です。医者は点滴を自分の判断で行ってよいです。問題が起こったら自分の責任です。問題に対して次は何を行うべきかについても知っています(知らない人ももちろんいるでしょうが)。救急救命士さんは現状では知らないのです。エンジンが止まったらどうしたら良いか知らないパイロットに操縦を任せられますか?と言う事です。

> その上で、医師以外の者の緊急時の医療行為については、いず
れにせよ十分なエビデンスがないのであれば、詰まるところ国民
の決意というか、我々がどんな国にしたいかという国家像次第か
もしれません。それは、今回のような事例で露わになるソフト面の
問題だけでなく、ハード面も含めて・・・。

 そうですが、意味のない事を行う(それも点滴はただではありませんよ)べきではないと思います。専門家の意見を聞いて国民が判断していただければよいと思います。

> ちなみに、国の方では最新の検討として、救急救命士の在り方
としては以下のような結果が出ておりました。勉強になりました。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/04/s0428-16.html

 リンクの紹介ありがとうございます。時間がないのであとで読ませて頂きます。NO NAMEさんへのコメントも後で書きます。申し訳ありません。

by Kim (2011-06-04 07:14) 

stargazer

コメントありがとうございます。ただ、誤解されているようですので、
付言させていただきます。
私は、今回の救命士さんの行いを肯定した記述は一切しておりま
せん。むしろ、その他大勢の真摯に取り組む救命士さんたちを愚
弄する行為だと思いますし、彼の行いについては厳正に処罰すべ
きだと思っております。
上記を踏まえて、私の記述について今一度冷静に“文字通り”に
精読いただければご理解いただけると思いますので、現時点で
先生のコメントについて敢えてあれやこれや指摘しません。
私のコメントが、何かお気に障られたのならば、その点について
は謝罪いたしますし、前投稿もろとも本コメントも削除いただければ、
幸甚です。
不特定多数の方が読まれた際に誤解されるのは私も本意ではあり
ませんので敢えて投稿させていただきました。失礼いたします。
by stargazer (2011-06-05 01:44) 

Kim

NO NAMEさん、コメントありがとうございます。

> 日本は法律に縛られすぎ

 法律は守らなければならないと思います。おかしな法律だったら(世の中は変わって息ますので、法律も順次変えて行くべきです)変えればいいのです。

> 備品を勝手に持ち出したことは良くないけど、

 その通りです。この方は公務員です。

> 事故に遭遇してこの救命士さんが行ったことは非難されることではないと思う

 そうでしょうか?あなたがケガをして、救急救命士さんが間違った処置をしても許せますか??例えば、うっ血性心不全の状態で苦しくて事故を起こし(突然そうなる事はあまりないと思いますが)点滴をたくさん入れて病院へ搬送した場合、点滴は悪さをします。点滴ルートをとると言う事はもちろんするのですが、点滴をたくさん入れてはいけない場合と、入れなければならない場合とがあります。この判断を現在の救急救命士さんは出来ない(知識も資格もない)のです。
 それから、点滴に対してアレルギーを持っている人がいます(頻度は低いですが)。その時に適切に対応する事は、今の救急救命士さんには無理です。
 また、実際は分かりませんが、今回は点滴が必要なほどの事故とは思えません。少なくとも医師の判断を仰ぐべきだったでしょう。
 以上の色々な理由から医師に連絡して指示を直接、かつ具体的に受けなければならないと決まっているのです。
 それを無視して点滴を行うような人は、点滴の怖さを知らないと言う点で危険な救急救命士さんであると思います。物に対して自分の考えを主張するのは構わないでしょうが、医療は他人に行う行為です。自分の考えだけで医療をしてはいけません。

by Kim (2011-06-05 06:10) 

Kim

stargazerさん、コメントありがとうございます。

議論は大切ですので、どんなご意見でも(変なサイトへの誘導でなければ)削除しない方針ですよ。

それから気に障ったつもりはありません。表現が悪くて済みません。

今後ともよろしくお願いいたします。

by Kim (2011-06-05 06:15) 

さかた

先生。情報が飛び交うネット世界で、あえて本名でコメントさせていただきます。先生が言われている事はすべて周知の事実であります。また、共感もします。
私は救命士です。

今回の出来事とは別にしてお答えください。

先生を始めとした医師は、医学という難関を通じ医師免許を取得されたことと存じます。それゆえ、他の資格の医療従事者があなた方の許可なしで何かしらの医療行為を行う事が、感情的に嫌なのでは?

医師ですから頭脳明快とは言いませんが、一般の方よりは勉強に励んでいらしたと思います。

私はこのブログを通じあなたを信用していましたし、理解のある医師であると思っていました。
しかしながら、救命士に対する考え方には、やはり差があるようです。
逆を言えば、ドクターヘリ等のデバイスで、医師が出てこないでほしい(実際このような考えも想いもありません)と言われているのと同じ事では?

法律は法律。守るしかない。でも知識があるのにできない。このもどがしさもご理解ください。

医師免許があれば、あなた方は、その紙一枚で神様です。

医師にも御理解いただきたい。

検査機器もない現場で、身体所見から、危険から、全てをマネージメントするのは容易ではありません。

医師にもぜひ!!
我々と1カ月でもいい。一緒に現場に来てほしい。たった数日の救急同乗実習では分からない現場を見てほしい。

最後に。今回の事に関する先生の見解には、何の異論もございません。
by さかた (2011-06-05 18:17) 

さかた

すみません、続きます。

うっ血性心不全等が背景にあり、たとえば呼吸苦?を起こした?確かに事故前後の病的症状、前駆症状等は確認します。

ただ、はっきり言いますとかなり困難です。
あの現場で、危険な現場で、即、うっ血性心不全という事がイメージできますか??(あくまでも現場でです)

外傷による呼吸苦と聞けば、短絡的にショック、胸部外傷や気道狭窄、閉塞等を考えます。(確かに内因性疾患と外因性疾患が混合しているのが実際ですが)

ならばJATEC,JPTEC,ITS等のアルゴリズムを変えるべきではないでしょうか??

出血性ショックが疑われる患者に対しては、初期輸液を開始し反応を見る。しかしながら心不全等の疾患がある患者に対しても輸液は要検討などという文献やガイドラインがあるならば、難しいのでは?

現場で判断できるのかを問いたい。あの現場で。

私たちには机で考える余地はありません。患者の治療方針を会議して協議する必要もありません。

繰り返しになりますが、是非長期間、比較的忙しい地域の救急車に乗務されてください。
by さかた (2011-06-05 18:29) 

椿

初めまして。
看護師をしております。といってもあまり出来は良くない方の看護師ですが…
先生のブログはとても勉強になる話題ばかりで、いつも楽しみにしています。臨床、研究や研修もあって、日々の勉強、ブログ、すごいと思います。ブログでは先生の人柄の良さもわかりますし、私は先生のファンの一人です。

今回の話題は、一般の人にはなかなか伝わりにくく、医療現場を実際に目にしないと理解しにくい話題なんですかね…。

私も看護師として働いてからわかったこと、理解したこと、いっぱいありました。病気なんて検査すればすぐに病名がはっきりするものだと思ってましたし。

でも、現実はそんなに簡単なものじゃないというのが、看護師として働いてよくわかりました。
一歩判断を間違えば、生きられる人が亡くなってしまう、健康だった身体の一部が損傷してしまう…そんな場面いっぱいありますね。

私は、医療行為は医師の指示のもとにしかしたくありません。細かいことでも確認したいです。うざがられることもありますが、患者の安全・自分の安全のためにも、必要だと思っています。

確かに医師の考え方とこちらの考え方が違う場合、指示の出し方などでもどかしさを感じることはありますけどね(救急の場面以外です)…。

コメント欄を読んで、それぞれの立場で思うこと、人としての考え方を色々知ることが出来て勉強になりました。

これからも頑張ってください。応援しています。


by 椿 (2011-06-06 02:21) 

Kim

さかたさん、コメントありがとうございます。

以下にお返事を載せました。参考になれば幸いです(と言ってももう見て頂いているようですが)。

http://kekimura.blog.so-net.ne.jp/2011-06-03

by Kim (2011-06-06 09:16) 

Kim

椿さん、コメントありがとうございます。

いつもブログ読んで頂きありがとうございます。ブログは趣味ですので、苦痛でも何でもありません。色々なご意見を頂き感謝しています。これからもよろしくお願いいたします。

医師同士でも、え???これでいいの??と言う場面はあります。が、本来は、こうした方がよいと思うんですが、、、、そうですね、でも私はこう思いますなどとディスカッションできれば良いです。日本人は苦手ですよね。

違う職種同志でも、気軽に話しあえる関係を作って行く事が一番かと思います。

医療は患者さんの体に直接影響が及ぶ仕事なので、より厳密な対応が必要で、その責任を負えるのは現在医師しかいないと言う事になっているんだと思います。ほとんど全ての仕事を医師は自分が診察すれば行えますが、他の職種の方は医師の指示がなければ行えないと言う点がそうだと思います。救急救命士さんも同じです。

by Kim (2011-06-06 09:21) 

通りすがり

(1)法律違反です。
 救急救命士は、勤務時間外に救急救命士として仕事をする事が禁止されています。これは法律で決まっています。法律違反はいけません。意見があれば法律を変えましょう。
 理由は後で述べますが、救急救命士の資格を持っている人は勤務時間以外は一般人と同じです。今回は一般の人が出来る事のみをしていれば、美談になったはずです。高度な処置をしたからいけないのです

===
この部分ですが、もう一度確認をされては如何でしょうか?
旧厚生省の時代に勤務時間外に可能との見解が出ています。
今回の件とは、別と考えて頂いて受け止めください。
by 通りすがり (2011-06-06 12:57) 

通りすがり

http://aeml.umin.ac.jp/data/jems/kiji/houritu09.html#01

このアドレスの法律講座に書かれています。


by 通りすがり (2011-06-06 13:17) 

Kim

通りすがりさん、コメントありがとうございます。

書き方が悪かったですね。救急救命士しか出来ない業務をしてはいけないという意味です。また、今回の事例では医師の指示を受けないで点滴をしています。業務内でもやっていはいけない行為です。

また以下の条文を厳密にとれば、たまたま現場に遭遇した場合は、業務を行ってはならないとなります。ある県の救急救命士さんが、勤務時間以外は高度な処置をしてはいけないと言われていると言っていました。

第四十四条  救急救命士は、医師の具体的な指示を受けなければ、厚生労働省令で定める救急救命処置を行ってはならない。
2  救急救命士は、救急用自動車その他の重度傷病者を搬送するためのものであって厚生労働省令で定めるもの(以下この項及び第五十三条第二号において「救急用自動車等」という。)以外の場所においてその業務を行ってはならない。ただし、病院又は診療所への搬送のため重度傷病者を救急用自動車等に乗せるまでの間において救急救命処置を行うことが必要と認められる場合は、この限りでない。
by Kim (2011-06-06 15:57) 

ドロップアウト医

初めまして。
初めて投稿させていただきます。以前から度々、記事を読ませていただいていました。

結論から言うと、この救命士さんの行動は、「不適切であった」と考えます。

器具を持ち出していたとか、法律違反であるとかそういう議論はさておき、私のこの考えの根拠としては、「このご時世、この行動を受け入れる土壌がない」と思うからです。

某報道番組で、例によって現首相に対する批判が続いていました。しかし、電力会社の人間が、政府の指示に反して海水注入続行、という現場の判断を優先させた行動について、現首相が「結果的に正しい判断であったため処分しない」とのコメントを出した瞬間…、そのスタジオに現れたのは失笑でした。「処分もできないのか」という。

普段あれだけバカにしておきながら「現場の判断」を優先させれば、「政府の言うことを聞かないなんて!」と弾劾するわけです。

今の日本は、「プロの判断」に対し、あまりにもリスペクトがされない社会です。あたら能力のある救命士としての資格を、我々の頼もしいパートナーとしての職能を、つまらないいちゃもんで傷つけるぐらいなら、と考えてしまうのです。結果的には正しかった、さえ受け入れられない。ましてこれで心不全でも起こそうものなら…(むろん、我々の仕事はテレビ視聴者に受け入れてもらうことを目的にしているのではないことは百も承知の上ですが。)

この後の記事のコメントにもありましたが、

>昇圧剤がいっている患者が目の前でみるみる血圧が落ちている。医師>に連絡がつかない。対症指示もない。このままではどう考えても大変な>ことになってしまうので昇圧剤の流量上げよう。もしくは、ラインをとって外>液をいれよう等としてしまえば、結果がどうであれそれは違法であり、私>達は裁判になったら負けてしまうのです。

これについても、一刻も早く、医者の事後承諾を認めてもらいたいものです。一つは、やっぱり連絡が取れないこと自体に問題があります。ほかの急変に対応中であった、ならまだしも、院内PHSの受信不良ならばシステムの問題ですし、まして、医者がPHSを放り出して寝ていた、なんてことがあればそれは医師の責任にほかなりません。そんな場合、「現場の判断」を優先させることに、法律的な問題さえクリアすればいいと思えるのです。

さらに大きな問題として、これを書き込まれた看護師さんや、多くの医療食の方は違うと思いますが、こういったことを拡大解釈して(というより、やむを得ないこととはいえ、法律に従うことを順守しようとするあまり)、とにかく自分たちは判断はしない、というコメディカルも一部に生まれるからです。
指示さえあれば自分たちは動くが、それ以外は考えない、指示の根拠などどうでもいい、DNRか否かさえ分かれば患者本人、家族の背景などどうでもいい、医者が責任を取るから、CPRの質などどうでもいい、とにかくDNRを取れば自分たちが動かなくても、考えなくても済むから取ってほしい…、このような医療者に接する機会もあり、大いに困惑しました。

都市部で二度と医者などするものか、と思った根性なしのドロップアウト医者の戯言と思っていただければかまいません。今回のことへの正直な感想でした。
by ドロップアウト医 (2011-06-06 21:20) 

Kim

ドロップアウト医さん、コメントありがとうございます。

確かにおっしゃる通りです。専門家がきちんと判断したことは国民に理解してもらいたいですよね。でも、今回の事は法律うんぬんの前に、適切な行為だったかどうかが不明で、たぶん不適切な行為です。文章力がないので、上手く伝わっていないかも知れませんが、それが言いたかった事で、法律違反と言うのは枝葉の事です(が最初にあげちゃっていますね)。

それから、現場の判断と言うのは必要な場合もありますし、間違っている場合もあります。それぞれの立場の人が責任を持って頑張って頂いて、ちゃんとフィードバックされる体制があればそれで良いと思います。

DNRの問題確かにありますね。皆患者さんのためになりたいと頑張って今の職業に就いたのに、、、、、、

本当は、もっと本音で話したいのですが、文章ではなかなか伝われないので、、、、、本当に言いたい事の8割ぐらいしか書いていません。

ちょっと書いちゃいますと、この救急救命士さんは、高度な処置をやりたくて仕方なかったんではないかと、、、、だから医師に連絡したら点滴は不要だと言われるし、、、、連絡しなかったんでは??
リアルにお話した救急救命士さんの中にも、救命士は高度な処置をやりたいんだ!(理由は患者さんのためにとか色々言っていましたが)と言われている方もいます。
吐血の人を歩いて救急室へ入れたり、高エネルギー外傷と思われる患者さんをバックボードだけで運んできたり(カラーは???と聞いたら何故カラーをしなければならないのか?と逆ギレされました。バックボードのベルトは締めてきているんですよ。イモビライザーはもちろんなし)と言う経験をしています。

こう言った救急救命士さんがいると、とてもこれ以上の処置を、、、とは言えません。

ご意見、ご叱責お待ちしています。

by Kim (2011-06-06 22:02) 

現役の救命士

現役の救命士です。
我々は、法に従って業務を遂行する公務員です。
その公務員が、法を破るのは言語道断です。
法の範囲内で出来ることが、他にもあったのでは???
例えば、意識、呼吸、循環の観察を救急車が来るまで、
継続的に実施、AEDの準備、後着する救急隊に携帯電話で、
状況を報告等色々あったはずでは?
先生がおっしゃる通り、医療行為がしたいのなら、医師になるべきです。それと、法を順守する気がないなら、公務員はやめるべきです。(依願退職されましたね)
by 現役の救命士 (2012-10-05 14:33) 

Kim

現役の救命士さん、コメントありがとうございます。

色々難しいですが、この件1年以上たったのに進歩していない気もしますね(>_<)。

by Kim (2012-10-05 19:00) 

田辺世季

おっしゃることは理解できます(同意するかは別の問題ですが…)しかし、⑴の救命と営業や野球のたとえは別物です。営業や野球のたとえは余計なことと捉えられてもしかたありません。しかし、救命は違法なこととはいえ、人の命を救ったことに違いはありません。よって「救命」を「余計なこと」に例えるのは違うのではないでしょうか。
by 田辺世季 (2017-09-01 19:03) 

Kim

田辺さま、コメントありがとうございます。

余計なことに例えたと感じさせて申し訳ありません。

どちらにしても決まりは守るべきです。現場で行えることは限られており、それこそドラマの中の山Pですら、同じような状況では、一般市民が出来ることを除いて、何も出来ないでしょう。多少の判断は出来るでしょうが。
一番大切なことは、決まりを守らなかった場合、この人個人だけではなく、救急救命士さん全体に影響が及ぶ可能性があると言うことです。ただでさえ、救急救命士に気管挿管や点滴をさせるなんてとんでもないという人がいるのです。こんなやつがいるから、、、、、、と、よけいに救急救命士さんのやれることが少なくなってしまいます。
とにかく決まりは守るべきです。決まりがおかしいなら変えましょう。

それから、この救急救命士さんは、人の命を救ったのでしょうか?その日に帰るような患者さんに現場で点滴が必要だったとは思えません。また、そもそも現場で点滴を行うことが有用だという証拠はないのです(だから、救急救命士さんに点滴をさせるなんて意味がないから辞めろという人がいるのです)。逆に点滴をすることが悪さをするという意見もあります。

また、人を救ったから何でも良いじゃないかと言う問題ではありません。これをした人が医師であれば問題ありません。むしろ何もしなかった場合の方が非難されるかも知れません。
病院の点滴を持ち歩いていたと言う点はどう言われるのかは分かりませんが。


by Kim (2017-09-02 10:36) 

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