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急性貧血があれば酸素を投与しましょう! [医学関連]

 こちらの記事でご質問いただいたので、、、、

 酸素投与には色々な意見があって大変です。医者によっても違います。

 最初に結論を言いますが、なんか変だと思ったら全員に酸素を与えましょう(酸素をやってはいけない病態がいくつかありますので、その場合には避けますが、分からなかったら仕方ないと思います。人間は低酸素で死んでしまいますから)。ちなみに私は医者になって21年目ですが、酸素をやってはいけない病態に出会ったことが一度もありません。経験不足かも知れませんが。
 必ずCPODはどうなんだ!?と言われる方がおられますので、こちらをご覧ください。コメントいっぱい頂いていて激しく勉強になります!!

 さて、本題です。末梢組織への酸素の運搬は以下のようになっています。運搬されても、細胞にしみ出さなかったらまた意味がありません(出血してしまうと細胞外液が減少し、細胞外液を補充しなければ、近くまで酸素が来ていても、酸素が細胞に行きません)。

 末梢への酸素運搬量=心拍出量×酸素含有量(CaO2)
 CaO2=ヘモグロビン結合酸素+溶存酸素
    =1.34×Hb×SaO2+0.003×PaO2

 ヘモグロビン結合酸素の1.34は色々で、1.39だと言う説もあるようですが、まあいいんです。乃木坂が46だとか48だったかとかという議論と同じで、専門家に任せましょう。通常は前者が20ぐらいで、後者が0.3ぐらいです。有名なアーティストのコンサートと思ってください。立ち見が少し、、、です。SaO2はパルスオキシメーターで測れば、SpO2となります。

 前にも書いたかも知れませんが、SpO2は満席かどうかを示すだけです。コンサートで言えば、座席の数は分かりません。血液であればヘモグロビンの量が問題です。通常CaO2は20.3ぐらいと言いました。今出血して貧血になった(場合は心拍出量も減るでしょうが)ためにHbが半分になったとすると、CaO2は10.2になります(ヘモグロビン結合酸素が半分になります)。血液が薄くなるので、心臓が元気ならば心拍出量が増えて多少は運ばれる酸素量はあるでしょうが、、、、、

 この時に酸素を投与して溶存酸素を増やしてあげると、激しく大量にではありませんが、ある程度の酸素は増えます。心拍出量が増えることもあり、意外に多くの酸素が運ばれます。

 貧血になった倍には酸素投与を!と言うのはここからきています。お分かりだと思いますが、この場合SpO2は100%です。SpO2が100%なのになんで酸素をやっているの????と言う人が時々いますが、まあ無視してあげてください。特にプレホスピタルや、医師が来るまでの短時間ならば問題ないでしょう。

 よって、酸素は必要だと思ったら是非投与してください。文句言う人がいたら、このブログの著者に文句言ってくださいと伝えてください。

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さうざんバー

了解しました(^^)v私も、分娩の出血の際は、産科の先生方のほとんどが酸素!って言ってますので、信じます(^^)v
by さうざんバー (2013-09-17 23:45) 

Kim

さうざんバーさん、コメントありがとうございます。

分娩中は出血はもちろんですが、胎児への酸素という意味もありますね。胎児への血流は、母体の血圧のみがコントロールしていますから。母体の血圧が下がれば胎児への血流が減ります。届けられる酸素が減るので、血液中の酸素は増やさなければなりません。

by Kim (2013-09-18 06:49) 

心筋梗塞

「第一回12誘導心電図伝送を考える会」
http://clcard.umin.jp/gate/comingmeeting/
開催日 2月23日(日)午前10時半から4時
場所  TKP品川カンファレンスセンタ
出席者 救急循環器医、消防署、技師、関連者
主催  12誘導心電図伝送を考える会
会費  医師など直接関係者 1,000円

by 心筋梗塞 (2014-01-15 14:36) 

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