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高ナトリウム血症の対応 [研修医教育]

 高ナトリウム血症という病気があります。ナトリウムはつまり塩です。ナトリウム濃度が高くなった状態が高ナトリウム血症であり、血液がしょっぱくなった状態と言う事です。

 間違えている人がいますが、ナトリウム濃度はあくまで濃度ですので、絶対量ではありません。しょっぱい飲み物を一口飲んだだけで、その入れ物の中にどのぐらい入っているのかは分かりませんから、血液データだけで身体にナトリウムが足りているのか不足しているのかは分かりません。ナトリウム濃度は、ナトリウムと水の比率を示すだけです。ナトリウムが足りない高ナトリウム血症もあります。その場合には、ナトリウムを点滴しなければなりません。

 ナトリウムが足りているかどうかを教えてくれるのは、血液検査ではなく、診察所見だったり、病歴だったり、画像だったりします。浮腫があって頸静脈も怒張していて、胸水があって、、、、、、、と言う人のナトリウムは当然過剰です。が、2日ほど何も食べられなくて、夏の暑い時期で、おしっこも全然出ていません、、、、、、、、となればナトリウムは足りません。

 細かいことは私も知りませんので省略して、救急外来での取りあえずの対応です。

 まずナトリウムが足りているかどうかをチェックします。血圧が低くて脈が早ければ足りないはずですから、まず生理食塩水を投与します。乳酸リンゲル液でも良いと思いますが、詳しく書くと長くなるので、書きません。私のお勧めは生食です。
 ナトリウムが多い場合には(私は見逃しただけかも知れませんが、経験がありません)透析などの対応が必要になるかも知れませんので、専門の先生に相談するのが良いと思います。

 ナトリウムが高い場合には、どのぐらい水が足りないのかを計算します。と言いたいのですが、とりあえず必要ありません。5%ブドウ糖を体重×2ml/時で開始してください。ナトリウムは急激に下げてはいけませんから、そのぐらいの速度(それより少なめ)で点滴すれば良いでしょう。

 このブドウ糖投与をいつまで続けるかは計算が必要です。患者さんが入院してから計算しても良いですし、主治医になった専門の先生に丸投げしてもいいかも知れません(^^)。以下のようにやります。

 必要水分量=(Na濃度ー140)÷140×体重×0.5(L)となります。

 水分は体重の0.6ぐらいですが、高ナトリウム血症の時には、0.5で計算するそうです。どっちみち計算通りにはならないし、過剰な補正はいけませんから、経過を診ながら少なめに行う必要がありますね。

 例えば、ナトリウムが150になっている40kgの人が運ばれてきたら、1.42L不足していますから、5%ブドウ糖を1500ml、時間80mlで投与すれば良い(維持輸液とは別にです)と言う事になります。が、過剰に補正はいけませんので、まあ、60ml/時とすれば、翌日の同じ時間ぐらいまで継続と言う事になります。明日の朝の採血を見て投与量や速度を調節すれば良いでしょう(もちろん重症度によって、もっと頻繁に採血が必要かも知れませんが)。
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