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将来の夢がない人へ [研修医教育]

 学生さんや研修医の先生に「将来は何科に進むの?」と聞くと、「すみません。まだ決めてないんです。」と言う人がいます。私はこう言っています。「すみませんという必要はないですよ。決まっていない方が普通だし、良いことだと思います。」

 今日はそういう事を書いてみます。

 まず、診療科とは何でしょう?我々が勝手に作ったものです。患者さんは、最初から外科で診てもらいたいとか、腎臓内科で診てもらいたいとかの希望はありません。自分の身体に起こっている問題を解決して欲しいだけです。例えば、頭をぶつけたから、これは脳外科が専門だと知っているので、脳外科を希望するだけです。頭部外傷に詳しい医師であれば、誰でも良いはずです。
 そして、患者さんの問題は、診療科一つでカバーできなくなっています。交通事故一つとっても、頭しか怪我しないと言う人は少なく、首も痛めて腹部も打撲したなんて人はざらです。じゃあ何科が担当するのか??と言う事でもめることがあります。
 進みたい診療科が決められないという人は、医療を真剣に見ている人だと言えるのではないでしょうか。

 また、自分が進みたい専門科が決まっていると、それ以外のことに興味を示さないという人がいます。例えば、麻酔科に行きたいと決めていると、肺炎の治療はしないから興味はないと言ってちゃんと勉強しないとか、自分は内科医になるから手術は見学しないとか。これは非常にもったいないし、今の国民が希望していることに反しています。また、他科のことが、いつ自分の専門に役立つか分かりません。色々な事に興味を持っている方が、色々役立つことは多いのです。が、科が決まっていると、勉強しなくなってしまいます。そうだったら、科は決めない方がいいでしょう。

 一番良いのは、科を決めないことで、多くの先輩が飲みに連れて行ってくれます。どこの診療科も人が足りませんから、是非うちに来て欲しい!と食事や飲み会に誘ってくれます。無料で食事やお酒がいただけるのはもちろんいいですが、教科書では学べない色んなことが直接聞けます。

 ちなみに、私はどうやって科を決めたかというと、私の研修医時代の上司が毎日飲みに連れて行ってくれたからです。学生時代に外科系が良いなと思ってはいましたが。僕の上司も、内科医志望だったのに、外科医が足りなくなって、半年でもいいから手伝って欲しいと言われて、そのまま外科になったとか、循環器内科をしていたのに、ある病院で外科医の手伝いをしたら、その手術に感動して外科医になったとか、色んな人がいました。

 柔軟な心で医療の現場を見ていただき、本当にやりたいこと、必要とされていることを見つけていただければ、そしてそのお手伝いが少しでも出来れば嬉しいです。


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