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敗血症診療ガイドラインが出ました [医学関連]

 日本版敗血症診療ガイドライン(ネットでも見られます)が出ました。

 敗血症とは、病原体(主に細菌)によって全身が冒され、死に至ることもある大変な病気です。救急車で来院される患者さんも多いですが、入院中に敗血症になる人もいます。多くの医師が知っておかなければならない病気です。

 が、じゃあ敗血症って何だ?と言われると人によって色々でした。ある人はこれが敗血症だと言いますが、別の人はこれは敗血症じゃないと言っていたのです。よって敗血症にどんな治療をしたら有効か?と言う研究をしても、敗血症の定義が色々だったので、有効だとか違うだとかの結論がなかなか出せませんでした。

 で、偉い先生が集まって1992年に敗血症の定義を発表しました。敗血症は感染によるSIRSだというのです。この定義は最新版では変わっているので覚えなくても良いです。SIRSとはたった四つの項目だけで、それも簡単な項目で定義できます。そして、感染によるとは別に感染が原因じゃないかと医師が思えば良いというとても簡単な定義でした。しかし、それでも例えば敗血症にステロイド剤が有効かどうか?と言う事に関しては結論が出ていません。

 その為でしょうか?最新の定義は「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」と言う事になりました。

 日本版敗血症診療ガイドライン2016では、Sepsis-3と言う国際的な定義を採用することになったようです。それは以下の通りです。

敗血症の定義 「感染症に対する制御不能な宿主反応に起因した生命を脅かす臓器障害」
・留意事項
(1)従来の敗血症(SIRS +感染症のみ)を除外する。 (2)従来の重症敗血症(敗血症+臓器障害)から“重症”を外す。
・敗血症の診断基準
ICU患者とそれ以外(院外,ER,一般病棟)で区別する。
(1)ICU 患者:感染症が疑われ,SOFA総スコア 2点以上の急上昇があれば,敗血症と診断する。
(2)非ICU患者:quick SOFA(qSOFA) 2項目以上で敗血症を疑う。
最終診断は,ICU患者に準じる。
・敗血症性ショックの定義と診断基準
定義:「死亡率を増加させる可能性のある重篤な循環,細胞,代謝の異常を有する敗血症のサブセット」
診断基準:適切な輸液負荷にもかかわらず,平均血圧 ≧ 65mmHgを維持するために循環作動薬を必要とし,かつ血清乳酸値 > 2mmol/L(18 mg/dL)を認める。

と言うものです。覚えるのちょっと大変ですね。覚えなくても表を見れば良いので、表を救急外来に置いておきましょう!私は以下の本を購入して置いておきました。3月10日発売です!


日本版 敗血症診療ガイドライン 2016 (J-SSCG2016) ダイジェスト版

日本版 敗血症診療ガイドライン 2016 (J-SSCG2016) ダイジェスト版

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 真興交易医書出版部
  • 発売日: 2017/03/10
  • メディア: 単行本



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