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インピーダンス閾値装置(ITD)は動物にも有用ではありません。 [CPRの基礎]

 以前記事を書きましたので、そのアップデート版です。

 犬や猫の心肺蘇生のガイドラインというのもあるのですね。知りませんでしたが、こちらをご覧ください。それによれば、ITDは体重が10kg以下だと上手く動作しないようです。

「ITDは胸腔内圧を減少させて静脈還流量を増加させることで血行力学を改善しますが、現在のところ人の大規模臨床試験ではCPAにITDを使用してもROSCまたは生存退院率は改善されていません。さらに、この装置には少なくとも−12cmH2Oの “ クラッキング圧(バルブの入口側圧力が降下し、バルブが閉じ始めて、バルブ の漏れ量がある規定の量まで減少したときの圧力)” を生じる胸壁反跳が必要であり、体重10kg未満の小型犬や 猫では動物自身の弾性反跳単独ではそのような圧を発生できません。したがって、循環増強を目的にITDを利用できるのは体重が10kgより大きな動物です。」

 日本でも日本光電から発売されています。添付文書はこちらです。

 日本のガイドラインは、こちらのP.41に「従来法の CPR 時に、ITD をルーチンには使用しないことを提案する (強い推奨、高いエビ デンス)。」とあります。

 ヨーロッパのガイドラインは、こちらのP.127に「We therefore recommend that the ITD is not used routinely with standard CPR.」と記載しており、やはり推奨していません。

AHAのガイドラインも、同様に「The routine use of the ITD as an adjunct during conventional CPR is not recommended (Class III: No Bene t, LOE A). 」と推奨していません。

 なかなか良さそうな器械ですし、害も少なそうなのにと思います。

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