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アネキセート(フルマゼニル)を中毒の患者さんに使うことは有用か? [医学関連]

 アネキセートと言う注射薬があります。一般名はフルマゼニルです。

 ベンゾジアゼピンと言う薬の拮抗薬です。ベンゾジアゼピンは主に睡眠薬に使われています。病院では割と気軽に処方されている薬です。
 拮抗薬とは、ある薬の作用点にくっついて、本当の薬が作用しないようにする薬です。

 自殺未遂などで睡眠薬をたくさん飲んでしまった患者さんが来院した時に、このアネキセートという注射をすればいいのではないかと思いますが、滅多に使うことはありません。理由はいつもの通り3つです

 ベンゾジアゼピン中毒は、それだけで死亡したりすることはない。
 アネキセートが禁忌な場合が多い。
 ベネフィットよりリスクの方が大きい。よって、アネキセートをどうしても使わなければならない理由は、あまり見つからない。

 ベンゾジアゼピンの致死量は相当な量で、錠剤にすれば、何千錠と言うぐらい飲まないといけません。よって、ベンゾジアゼピンを拮抗させる意義はあまりありません。呼吸抑制などがあれば、人工呼吸器に装着する必要がありますが、アネキセートは、多くのベンゾジアゼピンよりも半減期が短いため、拮抗薬を使ってもまた呼吸抑制がきてしまいます。でも、人工呼吸器をつけないために、時々アネキセートを注射するのはありかも知れません。

 次にアネキセートは例えば以下の場合には禁忌です。痙攣が起こることがあるようです。

・三環系抗うつ薬を飲んでいる。
・ベンゾジアゼピン依存症である。
・てんかんがある。

 上記のことは薬物中毒で運ばれた時に、充分な情報が得られるとは限りません。上記の3つがあるという情報が得られれば、アネキセートは使わない方が良いです。が、上記の3つがあるという情報が得られなくても、3つがないという保証にはなりませんので、なかなか使えません。

 ベンゾジアゼピンがもっと危険な薬であれば、アネキセートを使う場合が増えると思いますが。

 しかし、アネキセートを使った方が良いという意見もあります。アネキセートを使って意識が回復すれば、意識障害の原因や、中毒の原因がベンゾジアゼピンだと分かるので、頭部CTなどの検査が不要になるというのです。しかし、今の日本では、意識障害で運ばれたのに、頭部CTを撮らないで納得してくれる家族はなかなかいないと思います(私の説明が足りないのかも知れませんが)。だから、ベンゾジアゼピン中毒だと確定する必要はあまりないかも知れません。

 難しいことを考えると疲れますね。以下は冗談です。

てめぇら アネキセートって言ったってなあ
姉貴が生徒になったって訳じゃねえんだよ
ねえんだよ ねえんだよ ねえんだよ



 だから何なんだ、言うだけ番長♬
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