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講習会受講料は高いのか? [講習会]

 私の周りには医療従事者しかいません。なので、医療従事者の話としてください。

 AHAのBLSプロバイダーコースは朝から夕方までで、人形1体につき3名まででみっちり実習ができます。日本では人形一体にインストラクターが一人つくことが多いと思いますが、それで1日約2万円です(やっている団体によって異なります)。テキストは数千円です。交通費とか、事前の色々で、まあ3万円かかると考えても良いでしょう。

 これを受けようというと、そんな高い講習会無理!と言う人がいます。高いかどうかは人によりますが、講習会の受講料が高すぎるという人に聞いてみたいです。高すぎるというのは何を根拠にでしょうか???

 すごく欲しい高級ブランドのバッグがあったとします。超有名デザイナーがデザインしていて、良い材料で作られていたら、何十万円もしても買いますよね。BLSの受講料が高いと言う人は、つまりはBLSを受けることに意義を感じていないからではないでしょうか?自分の技術で人が救えるのなら、あるいは知らなかったことで、人を死なせるかも知れないと思えば、数万円ぐらい安いのではないでしょうか?もちろん、それは仕事のスキルだから職場が出すべきだという思う人もいるでしょう。確かに出してくれる職場もありますので、そういう所へ転勤されると良いと思います。きっとすばらしい病院のはずです。

医療以外の講習会はどうなっているのでしょうか?


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電気ショックのエネルギーは上げていくべきか? [CPRの基礎]

 心肺停止の患者さんの心電図波形が心室細動だったり心室頻拍だったりした場合、電気ショックが適応となります。胸骨圧迫の中断を出来るだけしないようにして、でも出来るだけ早く電気ショックを行います。心室細動や心室頻拍は、心筋がエネルギーを無駄に使っており、放置すると心静止になって心拍再開率が低下するからです。

 以前のガイドラインでは、電気ショックのエネルギーはだんだん上げていく事になっていました。2000年のガイドラインまでです。二相性の除細動器が出来たりして、色々で2005年のガイドラインからは、最初から最大のエネルギーでショックするように変更となりました。2010年ガイドラインでは、大きな変更はありませんでしたが、現在作られている二相性の除細動器は、もっと高エネルギーが与えられるようになってきたので、二回目以降のショックのエネルギーは増やしても良いという風に変わりました。

 では、最新のガイドラインである2015ではどうなったのでしょうか???

 まず、世界の蘇生のガイドラインの基本となる文書であるCoSTRから見てみましょう。CoSTR2015には以下のようにあります。

Fixed versus escalating defibrillation energy levels (ALS 470)
 Among adults who are in VF or pVT in any setting (P), does any specific defibrillation strategy, such as fixed shock energy level (I), compared with standard management (or other defibrillation strategy), such as escalating shock energy level (C), change survival with favorable neurologic/functional outcome at discharge, 30 days, 60 days, 180 days, and/or 1 year; survival only at discharge, 30 days, 60 days, 180 days, and/or 1 year; ROSC; termination of arrhythmia (O)?

除細動のエネルギー量は固定すべきか?増やすべきか?
 様々な状況で心室細動や無脈性心室頻拍になっている成人患者において、ショックエネルギーの量を固定して行うような特定の治療戦略が、他の戦略と比較して生存率やアウトカムを変えるだろうか?

Introduction
 In 2010, we recommended that for second and subsequent biphasic shocks, the same initial energy level was acceptable, but that it was reasonable to increase the energy level when possible (i.e., with manual defibrillators).

イントロダクション
 2010年ガイドラインでは、二回目以降の二相性電気ショックでは、エネルギー量を固定して行うことが容認されると推奨した。しかし、可能であればエネルギー量を増やすことは合理的である。

Consensus on science
 For the critical outcome of survival with favorable neurologic outcome at hospital discharge, we identified very-low-quality evidence (downgraded for serious risk of bias, serious imprecision, and serious indirectness) from 1 RCT enrolling 221 OHCA patients showing no benefit of one strategy over the other (OR, 0.78; 95% CI, 0.34–1.78).
 For the critical outcome of survival to hospital discharge, we have identified very-low-quality evidence (downgraded for serious risk of bias, serious imprecision, and serious indirectness) from 1 RCT enrolling 221 OHCA patients showing no benefit of one strategy over the other (OR, 1.06; 95% CI, 0.52–2.16).
 For the critical outcome of ROSC, we have identified very- low-quality evidence (downgraded for serious risk of bias, serious imprecision, and serious indirectness) from 1 RCT enrolling 221 OHCA patients showing no benefit of one strategy over the other (OR, 1.095; 95% CI, 0.65–1.86).

科学に基づくコンセンサス
 221人の院外心肺停止患者を対象とした1つの無作為化試験によれば、非常に質の低いエビデンスではあるが、退院時の良好な神経学的アウトカムを伴う生存率、単なる生存率(寝たきりでもいいという事でしょう)、心拍再開率のに関して、どちらが優れているということは示されなかった。

Treatment recommendation
 We suggest if the first shock is not successful and the defibrillator is capable of delivering shocks of higher energy, it is reasonable to increase the energy for subsequent shocks (weak recommenda- tion, very-low-quality evidence).

推奨される治療
 初回ショックが成功しなかった場合、除細動器がより高いエネルギーを与える事が可能なのであれば、エネルギー量を増やすことは合理的である(弱い推奨、非常に質の低いエビデンス)。

各国のガイドラインはどうなっているのでしょうか?


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高ナトリウム血症の対応 [研修医教育]

 高ナトリウム血症という病気があります。ナトリウムはつまり塩です。ナトリウム濃度が高くなった状態が高ナトリウム血症であり、血液がしょっぱくなった状態と言う事です。

 間違えている人がいますが、ナトリウム濃度はあくまで濃度ですので、絶対量ではありません。しょっぱい飲み物を一口飲んだだけで、その入れ物の中にどのぐらい入っているのかは分かりませんから、血液データだけで身体にナトリウムが足りているのか不足しているのかは分かりません。ナトリウム濃度は、ナトリウムと水の比率を示すだけです。ナトリウムが足りない高ナトリウム血症もあります。その場合には、ナトリウムを点滴しなければなりません。

 ナトリウムが足りているかどうかを教えてくれるのは、血液検査ではなく、診察所見だったり、病歴だったり、画像だったりします。浮腫があって頸静脈も怒張していて、胸水があって、、、、、、、と言う人のナトリウムは当然過剰です。が、2日ほど何も食べられなくて、夏の暑い時期で、おしっこも全然出ていません、、、、、、、、となればナトリウムは足りません。

 細かいことは私も知りませんので省略して、救急外来での取りあえずの対応です。

勉強したい方はこちらを。


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心肺停止時に薬剤投与をしたら上肢を挙上すべきか? [CPRの基礎]

 2009年2月15日、ちょうど8年前に書いた記事の更新です。が、内容は変わっていません(^^)。

 心肺停止の患者さんの蘇生中に、手や足に確保した点滴から薬剤を入れた場合、その手や足を10〜20秒間挙げるべきとされています。多くの講習会でも、そうするように教えられるはずです。

 しかし、本当にこれは有用なのでしょうか???例えば、長いホースに水を満たし、両端を繋げて輪っかにし、どこかから薬を入れて、入れた部位を上に挙げたら薬は早く下に移動するのでしょうか?もちろん、心肺蘇生中の人の血管の中はどうなっているのかは分かりませんが、、、、、、、

 しかし、救急蘇生法の指針2015(第5版)P.62には「到達を助ける目的で投与側の肢を10〜20秒間持ち上げる」と書かれていますし、ACLSのテキスト(英語版しか持っていなくてすみません)P.105にも末梢から薬剤を投与した場合、上肢を10〜20秒挙上しなさいと書かれています。

やっぱりやるべき?


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心肺停止時の薬剤投与後のボーラスは何故10〜20mlなのか? [CPRの基礎]

 明日も関連記事を書きますが、今日は「心肺停止時の薬剤投与後に、10〜20mlの輸液でフラッシュすべきか?」について書きます。

 心肺停止時には血流が低下しているため、普通に薬を投与しただけでは、心臓まで薬が到達しないため、輸液をフラッシュします。いわゆる「後押し」です。

 これは感覚的に有効な気がしますが、何故10〜20mlなのでしょうか?私が初めてACLS(正式なものではないですが)を受けたのは、1992年でしたが、その時には、50mlのブドウ糖でと習った記憶があります。いつの間に生理食塩水で10〜20mlになったのでしょうか?どなたかご存じでしたら教えてください。
 個人的には、50mlをフラッシュするのは結構大変(実際に50mlの注射器でぴゅーっと注射してみてください)なので、結局早く注射できないから小さいのでやろう!と言う事になったのかなあと思っています。

 最新のガイドラインでは輸液の種類が書いてない場合があります。何でも良いって事になったんでしょう。例えば、1992年当時であれば、50mlの生理食塩水には7.7mEqのナトリウムが含まれていますが、それすら入れたらいけない!と言う感じだったのかも知れません。今は約8ぐらい大したことないぜ!と言う風に考えることにしたのでしょう。

 色々調べたところ、こちらの文献によれば、0.5ml/kgとあります。体重50kgであれば25mlで、そのぐらいでいいですね。

ヨーロッパのガイドラインを紹介します。


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気管挿管チューブの深さはどうやって決めるか? [医学関連]

 今日は手抜きです。気管挿管は医者になって一番やりたい手技の一つでしょう。患者さんを救っている!と言う感じもありますしね。

 チューブを気管に入れるわけですが、どのぐらいの深さまで入れたら良いのか?色々な意見があって困りますよね。入れ過ぎれば、片肺挿管になってしまいますから、入れ過ぎてもいけません。浅すぎると患者さんの体動で抜けてしまうかもしれません。

 どうしたら良いのか?色々な基準があります。レントゲンで気管分岐部より5cm口側とか、身長÷10+5cmとかあります。

 こちらのリンクによれば、声帯を超えて15mm以上先にカフの口側が来るように入れるべきと書かれています。たぶん、チューブのカフより手前に線が書かれていますが、これが声帯を超えるぐらいの位置にすれば、ちょうど良いのでしょう。

日本語がいい方はこちらをご覧ください。


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アンガ−マネージメントを勉強しませんか? [興味ある本]

 アンガ−マネージメントという言葉を聞いたことがあるでしょうか?日本アンガーマネージメント協会によれば、「怒っても後悔しないこと」なんだそうです。よくある本には、怒ってはいけないとか、アドラー心理学の本には、怒りという感情を使う必要がないとか、色々書かれていますが、そんなこと言ったって!と思っていました。が、この講習会を受講してみて、すごくスッキリしました。そうか、怒っても良いんだ、大切なのは感情をコントロールすることなんだと思いました。

 実際に実践は出来ていないと思いますが、だいぶ楽になりました。怒りをぶつけられた時も、なるほど、この人は今こんな状態なんだな、、、、、、、と落ち着けるように、「少しですが」なりました。

 医療従事者向けには、入門書として、以下の本が良いのではないかと思います。実例もたくさん載っていて、読みやすいです。どうやってこんな具体的な実例を探してきたのか?そっちも興味深かったです(^^)。非常にお勧めです。


ナースのイラッ!ムカッ!ブチッ!の解消法59例―ストレスからの「護心術」

ナースのイラッ!ムカッ!ブチッ!の解消法59例―ストレスからの「護心術」

  • 作者: 安藤 俊介
  • 出版社/メーカー: 日総研出版
  • 発売日: 2013/06
  • メディア: 単行本




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夫のちんぽが入らない [興味ある本]

 今日は本の紹介です。タイトルはビックリですが、まじめな本です。こちらが公式サイトです。

 性生活の事も少し書かれていますが、それが主題ではありません。学校の先生をされていて、生徒と上手く行かない悩みなども書かれています。

 普通(と言うのも定義が色々で難しい言葉ですが)じゃないことの大変さ、普通になりたくてもなれない辛さ、それを分かってもらえない辛さ、、、、、、、人って色々な事に耐えながらも頑張っているんだなあと思いました。

 是非お読みください。書名を言わなくても買える用紙もでているようです。





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ヨード造影剤はMRIに影響するか? [医学関連]

 先日造影CTと頭のMRIを撮像したいことがあり、両方オーダーしたところ、放射線技師さんが、「ヨード造影剤はMRIに影響するから、先にMRIを撮像したい」と言われました。影響するとは知らなかったので調べてみました。

 Google先生に聞いたら一発で良い論文がヒットしました。こちらの文献を読んでいただければ私の記事など必要ありません。

簡単にまとめてみます。


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コンサルトを受けた時、、、、、、相手の気持ちを考えましょう [研修医教育]

 私は元外科医です。研修医の時に指導医に言われたことを紹介します。

 内科の先生から相談された場合の返事は一つしかない!外科で診ます!

 と言うものでした。例えば、内科の先生に、「すみません、腹痛の患者さんがいるのですが」と言われた場合、いくつかの対応が考えられます。

A 「うーん、お腹も柔らかいし、採血も大きな異常はないですね。CTも異常がありませんから、内科で管理をお願いします。」
B 「そうですね、、、、、、異常はありませんが、確かに痛がっていますね、、、、、、、どうしましょうか?」

 みたいな感じです。が、私は以下のような答え意外にないと厳しく言われました。

C 「コンサルトありがとうございます。では以後はこちらでやっておきます。」

 内科の先生は手術が出来ません。手術をするのが外科です。手術をするかどうかを決めるのは外科医です。内科の先生は、外科に手術しなくていいと言われたとしても、患者さんが痛がっていれば不安です。外科医は同じ患者さんを診ていても、いざとなれば手術すればいいから、気持ちが違います。内科の先生だって外科にコンサルトすれば良いじゃないかと思うかも知れませんが、一度大丈夫でしょ!!と言われたら、もう一度相談しても、さっき大丈夫だって言ったじゃないか!とか言われるんじゃないかとか、色々微妙な感情が出てきます。そんな感じで二度目のコンサルトが遅れて、手遅れになった患者さんの経験もあります。
 内科の先生がコンサルトしやすいようにするには、いつも交流を持つのももちろんですが、気軽に転科を受け入れることが大切だと思います。
 大事な症例を的確に対応するためには、なんでこれを外科で、、、、、、、と思うような症例でも、外科で受け入れる必要があると思います。本当に手術適応の患者だけ診たいなんて、おごりでしかないと思います。これは外来でも同じです。

 俺は手術で忙しいんだ!と言うのはもちろんあるのでしょうが、忙しいのはみんな一緒です。

 今は救急医をしていますので、お願いすることばかりですが、気軽に引き受けていただけたら嬉しいです。受け入れていただけなければ、自分で管理していますが、、、、、、、

 私が救急患者さんを引き継ぐ時がありますが、「分かりました!!後は任せてください!」と言って、詳細な情報は要求しないようにしています。必要なら患者さんから聞けば良いことです。当直明けの先生方は疲れていて、直ぐ手術や外来しなきゃいけないんですから。

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