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研修医が担当したからこそ救う命があります [研修医教育]

 私が医師になって初めて受け持たせていただいた患者さんの話です。

 その方は直腸癌が後で見つかって、肝転移して、私が医師になって3年目で亡くなりました。私が直腸診さえしていれば、もっとがんこな医者だったら、、、、、、、と言うタラレバ話です。他山の石としていただければ幸いです。

 私が研修医の頃は、4月の第一土日に医師国家試験(プロ野球の開幕と同じでした)があり、5月に発表、6月から研修開始でした。私はローテーション研修がしたくて、研修病院を選びました。同期はおらず、私一人の研修でしたので、まず基礎は内科からと思い、内科研修6ヶ月から始まりました。

 1992年6月1日、初出勤して血液ガスを6人採血させていただいたのですが、全て失敗して落ち込んでいたところに、尿路感染症の70歳ぐらいの女性が入院してきました。私が担当するようにと言われ、初めての受持患者さんですから、結構たくさんお話を聞かせていただきました。抗生物質は何を選ぶのか、他にどんな検査をするのか、何に気をつけて患者さんを診ていけば良いのか?今のように良い本やインターネットがなかったので、色々試行錯誤でした。

 アメリカでは、どんな病気で入院しても、頭から足の先まで全身の診察をしっかりするのが研修医の仕事(直腸診も含めて)と聞いていましたので、私も真似しようと思っていましたが、女性ですし、尿路感染症だから、まあ良いかと言う事で直腸診はしなかったのです。便潜血も陰性でしたし、患者さんも訴えはなかった(本当は症状があったのかも知れませんが)ですので、仕方がないのですが、その患者さんは半年後に直腸癌が見つかり、外科で手術をしたのですが、私が1年後に外科を研修している時に多発肝転移で入院してこられました。

 私が直腸診をしていたら見つかったかどうかは分かりませんが、今でも直腸診さえしていれば、、、、、、、と思います。指導医の先生に、私は何でも勉強したいので直腸診を教えてください!と言えば良かった、、、、、、、

逆によかったこともあります。


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