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自分の思い込みは相手に強要してはいけません。 [アンガーマネージメント]

 最近、消防団の人が制服のまま、消防車でお店に行って食事をしていたというようなニュースに対して仕事中に何やってんだとか、税金の無駄使いだとか、色々な意見が出ています。この事については、税金は出ていないとか、出ていても別に良いじゃないかとか、彼らにお疲れ様と言えないのかとか色々意見があるようです。例えばこちらをご覧ください。

 今回はアンガーマネージメントに関係しているとたぶん思うお話しです。

 我々は何か出来事が発生すると、それに意味づけをします。そして、それが自分のcore belif(日本語だと「何なにすべき」というような考え)に反すると怒りを感じる様です。

 意味づけが本当に正しいのか?と言う事を、是非考えてみましょう。

 今回のことで言えば、消防の人(消防団と消防署の人の区別がついていないかも知れませんので)のような赤い服を着た人がお店で食事をしていた。外には消防車が止まっていたと言うのが事実です。

 クレームを言った人は、勝手に仕事中にさぼって食事をしていたと思い込んでしまい、「仕事中に外で食事をするべきではない」というコアビリーフに反したためにクレームを消防署?に言ったのでしょう。

 しかし、本当に仕事中だったのか?外の車は別の人たちのものかも知れませんし、そのお店の人が消防マニアでいつも赤い車が止まっていたのかも知れません。それから、仕事中に外で食事をするべきでないという考えは正しいのでしょうか?それから、それに反したからと言って自分に大きな不利益が降りかかるのでしょうか?税金の無駄使いという人は、それほど沢山の税金を払っているのでしょうか?少しでも節税しようとマンションを買ってみたらどうかなとか、ふるさと納税すると得するとか考えたことはないんでしょうか?

 クレームを入れる前にそれを考えるべきではないかと思いました。

 そして、是非日本の消防の方(救急隊も含めて)をヒーローにするよう努力したいと思いました。例えばアメリカ映画なんかでは消防士さんはヒーローとして出てくることがあります。日本では少ないと思います。是非、山Pにコードブルーに続いて、消防士や救急救命士さんのドラマに出てもらいたいと思います。


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ガイドラインは絶対に守らなければならないのか? [医学関連]

 昨日の続きです。ガイドラインを守らない人がいたら、絶対に守らせなければならないのか?と言う事を考えてみます。

 ガイドラインを守らない人がいたら、やはり、理由を聞くのが正しい対応だと思います。ガイドラインは分かっているんだけれど、、、、、、、と言うことであれば、そこの対応が必要です。

 しかし、そもそもガイドラインというのは100%正しいのかというと、そうではありません。例えば、日本では裁判でガイドラインが証拠として提出されるのですが、アメリカなどでは裁判の証拠としてガイドラインが用いられることはないそうです。つまりは、そんな信頼できるものじゃないと言う扱いなのでしょう。

 昔ある講演会でCDCガイドラインのお話を伺いました。抗生物質を売っている会社のランチオンセミナーでしたから、話半分ですが、CDCガイドラインは、ほとんど臨床をしていない人が論文だけを見て作っているので、従う必要はない可能性があると言っていました。大腸手術の術後の予防的抗生物質は必要ないと書かれていますが、私なら5日ぐらいやりますと言っていました。

 カットダウンはすべきではないというガイドラインもありましたが、消化器外科学会の講演では、いいじゃないの、我々は外科医なんだからと言われていました。

 また消化性潰瘍診療ガイドラインP.15によれば、Hbが7以上あれば輸血は必要ないとありますが、本文を読めば、冠動脈疾患、肺疾患、脳循環障害などがある場合には、もっと高い値でも輸血が必要とあります。

 つまりは、ガイドラインはあくまで理由を理解しておく必要があると言う事です。何でもかんでもガイドライン通りというのはよくないです。

 自分が守らせようとしているガイドラインは、本当に相手に強制してまで守らせる必要があるのか?よく考える必要があるのではないでしょうか?



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ガイドラインを守らない人にどう対応するか? [アンガーマネージメント]

 アンガーマネージメントのお話しです。アンガーマネージメントでは分かれ道というのがあります。例えばこちらのブログをご覧ください。

 怒りを感じている出来事を、4つのどこに入るか分類するというもので、そのことが重要かどうか、改善可能かどうかで4つに分けます。重要かどうか、改善可能かどうかはあなたが決めていいのです。

 改善可能と思われれば改善します。重要なことであれば、今すぐに。そうでなければ、今ではない適切な時期に行います。そして、大切な事は、「いつまでに」「何を」「どのぐらい」改善するかを決める必要があります。そうでなければ、こちらは今日中にと思っていたのに、相手は今月中にと思っているかも知れず、そこでまた怒りが、、、、、、

 改善不可能と思われ、重要だと思えば、何らかの方法で受け入れるしかありません。これは私も不勉強で、まだよく知りません。重要でないと思えば、意識的に放置します。

 さて、昨日の記事へのコメントで、指導医がガイドラインを守ってくれないというお話しをしてくださった方がいます。ありがとうございます。書いてくださった方が、その指導医とどんな関係であるかによりますが、たぶん、医師ではなく、年齢や立場も下の方だと考えました。その場合の対応です。

 まず、改善可能かどうかと言えば、たぶん不可能です。何度かお願いしたようですし。例えば、手洗いについては、重要でないと考えたとしましょう。なぜなら、その指導医が感染対策を適当にやって、患者さんに不利益が及んだとして、医師ではないあなたに責任はないからです。意識的にそういう風に考えるようにすれば、怒りを感じないで済むと思います。

 では、逆に重要だと考えたとしましょう。感染対策をきちんとしないと患者さんに不利益が及ぶし、それは自分に責任があると思うし、放置することは出来ない。でも、医者は言う事を聞きません。アンガーマネージメント的には、これは受け入れるしかなく、どうしようも出来ません。

 アンガーマネージメントの考え方としては、こうするしかないのです。感染対策は大事じゃないか!結局何もしないなんてあり得ない!って事になっちゃいます。

 そうなんです。立場が下のあなたにとって、この問題は、アンガーマネージメントでは解決できないのです。

 これはあなたの出番ではないと思います。例えば院長に言って改善してもらうようにするのがよいでしょう。

 では、あなたが院長などの責任者だったとして、どうしたらいいのか?ガイドラインについてのお話などを明日する予定です。

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研修医は100回言っても理解しないと思いましょう [研修医教育]

 アンガーマネージメントファシリテーターと言うのを先日取りましたので、時々アンガーマネージメントについて記事を書いていきたいと思います。もちろん医療現場で役立つ事として書きますが、一般的な事にも応用できると思います。それから、アンガ−マネージメントと直接関係ない話も出てくるかも知れません。

 こちらの安藤理事長のインタビュー記事をご覧ください。怒りはcore beliefが破られた場合に発生するそうです。core beliefは簡単に言えば「べき」です。

 研修医は自分より早く出勤すべき
 自分より早く帰るべきじゃない
 飲み会に誘ったら来るべき
 飲み会では俺の好みの女性に手を出すべきじゃない

 と言うのは冗談として、仕事で色々研修医の先生に伝えても、研修医の先生は理解できなかったり、覚えが悪かったり、そもそも、言った言葉が漢字として理解できていなかったりするかも知れません。

 「血ガスをとったら、必ずA-aDO2を計算しなさい」と指導していますが、「血ガス」は「血圧」と聞こえているかも知れません(これ看護師あるあるです)。「血ガス」は「血液ガス分析」の略ですが、ABG(Arterial blood gas analysis)と言ったり、BGA(Blood gas analysis)と言ったりする病院もあります。また、「A-aDO2」もA-aO2 gradientとかP(A-a)O2とか色々な言い方があります。よって、「エーエーディーオーツー」と言うカタカナにしかなっていないかも知れません。

 そして、怖い顔をしている私には質問が出来ず、仕事が終わって調べようとしても、エーエーなんだっけ?、「血圧、エーエー」でググっても何も役立ちそうなのは出てこないぞ?となります。

 翌日も「血圧を取ったらエーエー%$&?#*をしなさい」と私に言われて、困っているかも知れません。何でやらないんだ!と怒ったら、ますます、研修医の先生は何も出来ません。大切なのは、血液ガスを採取したら、A-aDO2を計算すること、ただそれだけです。今はそれを計算するアプリもありますし。医者になった人なら誰でも出来ることです。そんな小さな事で、その研修医の先生を鬱状態にしてしまったらお互い不幸です。

 よって「研修医の先生は100回言っても理解できない」と思うのが良いでしょう。以下の子育ての本にも書いてあります。「子供は100回言っても理解できない」と思えば、30回目で出来たら、すごい!って思えます。ビリギャルの本には、500回以上言った人にだけ、何回言ったら分かるんだ!と言う権利があると書かれていました。つまり、指導医の仕事は、研修医の先生に「血ガスをとったんだよね。A-aDO2はいくらだった?」と聞くことだと言うことです。そう思えば、研修医の先生がA-aDO2を計算していなくても腹が立たなくなるし、研修医の先生も「木村先生が怒るから、必ずA-aDO2を計算しなきゃ!」と思う様になるでしょうし、場合によっては後輩にそう伝えるので、私はその言葉を言う必要がなくなるでしょう。本当は、患者さんの病態把握に必要だから計算するんですけどね(^^)。

 アンガ−マネージメントについて勉強したい方は、是非アンガ−マネージメント入門講座を!こちらから申し込めます。


子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本

子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本

  • 作者: 篠 真希
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2017/04/11
  • メディア: 単行本




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血液型がO型の人は出血性消化性潰瘍になりやすい? [医学関連]

 今日は(も?)手抜きです。今日はトリビアみたいなものです。

 英語が得意な方は、こちらの論文を読んでみてください。出血性消化性潰瘍の人と、健康な人を比べたら、O型の人の割合が多かったそうです。

 O型の人は、胃潰瘍になっても出血するまで気付かない人が多いのでしょうか?なんて言ったら失礼かな。




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アミオダロンの後押しは必要か? [CPRの基礎]

 心室細動に電気ショックを行っても、血管収縮薬(現在はほぼアドレナリン)を使っても除細動ができない場合に、抗不整脈薬を使っても良いとされています。

 一番有用だというエビデンスがあるのはアミオダロンです。生存入院率を高めると言われていますが、結局亡くなったり、寝たきりになったりしてしまいます。社会復帰率を高めるというエビデンスはないようです。

 が、救急外来から病棟へ入院できると言う事に意味はあります。よってアミオダロンは使うべきでしょう。

 この時に、後押しをすべきかどうか?がガイドラインなどにはっきりと書かれていません。今回はこれについて調べてみました。

 結論から言えば、後押しはすべきだと思います。なぜなら後押しをする事による不利益はほぼゼロだからです。

以下に理由を述べます。


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徐脈+ショックの鑑別診断 [研修医教育]

 今日は本の紹介です。

 救急外来というと交通事故で大げガをした人がたくさん来て、血だらけ、、、、、、、と言うイメージがあるかも知れませんが、それは10人に一人もあれば良い方です。ほとんどは内科救急です。よく分からない発熱とか、呼吸が早いだけなんだけど他に異常が見つからないとか。なので救急医は内科の知識がとても必要です。が、たぶんですが、私も含めて外科出身の人が結構いると思います。頑張って勉強しようと以下の本を買いました。


動きながら考える!内科救急診療のロジック

動きながら考える!内科救急診療のロジック

  • 作者: 松原知康
  • 出版社/メーカー: 南山堂
  • 発売日: 2016/03/11
  • メディア: 単行本



 その中の一つを紹介します。救急には語呂合わせが色々あります。Do don'tとかAIUEO TIPSとか、VINDICATE+P!!!みたいなのです。覚えなければいけないことがたくさんあるから思い出しやすいようにと言う事でしょう。今回は、VF AED on!というのです。徐脈があってショック状態という患者さんが来たら、以下を思い出しましょうと言う語呂合わせです。

V vasovagal reflex 血管迷走神経反射
F  freezing 低体温
A AMI 心筋梗塞、特に下壁梗塞
  acidosis 著明なアシドーシス
  arrhythmia 不整脈、特に完全房室ブロック
E electrolyte 電解質異常、特に高カリウム血症、高カルシウム血症
  endocrine 内分泌異常、特に甲状腺機能低下、副腎不全
D drug 薬物 A antiarrhythmics 抗不整脈薬
        B beta-blocker β遮断薬
        C calcium antagonist カルシウム拮抗薬
        D digoxin ジゴキシン
O opioid オピオイド中毒
N neurogenic shock 神経原性ショック、特に脊髄損傷

 これはなかなか興味深い記憶術ですね!!私も色々考えたいです。


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リンの補充法 [医学関連]

 一昨日はリンが足りなくなると危ないですよと言うお話しをしました。

 では、リンを補充する方法にはどんな物があるのでしょうか?

・リンそのものを補充する。
・タンパク質をとらせる。
・リンが含まれている点滴をする。

・リンそのものを補充する。
 栄養不良患者さんでは適応症がありませんが、ホスリボンと言う内服薬があります。点滴ではリン酸二カリウムという注射があります。投与量や投与速度については議論があるところですが、ゆっくりと補正すべきなんだそうです。そしてマグネシウムやビタミンB1の欠乏などにも注意が必要です。

・タンパク質を取らせる。
 リンはタンパク質の豊富な食事に多く含まれているようです。大豆、アーモンド、のり、干しエビ、パルメザンチーズ、卵黄、そば粉などが良いらしいです。

・リンが含まれている点滴をする。
 アセトキープ、ビーフリード、脂肪乳剤などがあります。もちろんですが高カロリー輸液にも含まれています。
 脂肪乳剤はリン脂質が主成分ですからリンが含まれています。こちらの記事を是非ご覧ください。
 アセトキープは、3号液の乳酸が酢酸に置き換えられているだけと思っていましたが、リン酸も入っており、ビーフリードで血管痛を訴えるような栄養不足の人に使ってみても良いかも知れません。

 糖質代謝の亢進が原因の一つでもあるので、エネルギー制限を行う必要もあるようです。が、栄養不良の患者さんでは脂肪を多めに入れて、ゆっくりとカロリーを上げていけば良いのではないかと思います。

 リンが何らかの原因で測定できない場合には、上記の方法をempiricに試しても良いかも知れません。また、リンを補充しているにもかかわらず、低リン血症が進行して大変なことになったという症例報告もありましたので、栄養不足の患者さんでは毎日リンを測るのがよいかも知れません。


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悪い慣習は何故なくならないのか? [雑談]

 こちらの記事の更新です。昨日お約束?したリンの補充法は明日アップする予定です。すみません。

 日本中の職場に新しい人が入ってきました。新人さんたちはまだ何も出来ず、組織にとって邪魔な存在ではないか?と悩むかも知れませんが、硬直した組織を改善するきっかけになるかも知れません。頑張りましょう。

 「バナナをとれない5匹の猿」というお話しがあります。英語が得意な方は是非この動画をご覧ください。



 つまり、最初に何か理由があって規則を作ったのですが、時間が経つにつれその理由を考えないで規則だからと続けていくと言う事があると言う事です。新しい人は是非、何故これはこうするのか?聞いてみてください。理由がないのなら調べたり、必要ない規則は廃止したりしたいですよね。

 もう少し詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。猿が何故か8匹ですが、同じ話です。

 医療の現場にもたくさんあります。処置をした後の消毒は私は意味がないと思っているのですが、多くの人はやっていますよね。病院によっては茶髪は禁止と言うところがあると思いますが、何故茶髪はいけないのか?8トーンまではいいのなら、何故その境が8と9の間にあるのか?考えてみると良いと思います。


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リンを測定しましょう [研修医教育]

 血液検査は色々な項目があり、どれを選んだら良いのか、研修医の先生は迷うことと思います。またたくさんオーダーすると、保険がきかないため、病院の持ち出しとなります。よって、たくさんオーダーするんじゃない!と指導医に怒られる場合もあります。困った制度ですね。

 さて、今日はリンについてです。リンは採血のセットなどに入っていることは少なく、意図しないと測られないことが多いと思います。しかし、リンは非常に重要な電解質ですので、是非測定しましょう。

 リンは特に、ATPの産生に関わるエネルギー代謝と赤血球内の2,3-DPGの産生を介した赤血球の酸素運搬能と言う二つの重要な役割があります。簡単に言えば、筋力低下と酸素不足の症状が発生すると言う事です。心不全や人工呼吸器からの離脱が困難、イライラ、錯乱、痙攣などが起こり、死亡する場合もあります。原因不明の心不全、呼吸不全では常に疑うべきなんだそうです。低リン血症があるかないかで死亡率が4倍違うという報告もあるそうです。

 以下のような患者さんでは、是非リンを測定すべきです。

・アルコール依存症
・神経性食思不振症
・TPN長期投与中

 個人的には、栄養不足の患者さん(救急患者さんは多いです)でもチェックすべきと思います。栄養不良患者さんに栄養を投与すると「refeeding syndrome」と言うのが起こり、不整脈が発生して死亡したりします。この原因の一つは、低リン血症だとされているようですので、リンのチェックは大切です。

 リンを補充するにはどうしたら良いかについては明日アップする予定です。よろしくお願いします。


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