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心拍再開後の血圧低下には何が良いのか? [CPRの基礎]

 心肺蘇生が上手く行って心拍が再開すると、本当にほっとします。講習会でもそう思うのですから、現場ではなおさらです。が、安心してはいけません。呼吸や循環をまず安定させなければなりません。

 今回は循環のお話しです。数が多いという意味では、ドパミンを使うことが普通です。が、色々な反論が提唱されています。じゃあ、一体何を使ったらええねん!と言うお箸です。

 ヨーロッパのガイドラインには以下のようにあります。

Based on experimental data, dobutamine is the most established treatment in this setting, but the systematic inflammatory response that occurs frequently in post-cardiac arrest patients may also cause vasoplegia and severe vasodilation. Thus, noradrenaline, with or without dobutamine, and fluid is usually the most effective treatment. Infusion of relatively large volumes of fluid is tolerated remarkably well by patients with post-cardiac arrest syndrome.

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二回目のアミオダロンはいつ投与するのか? [CPRの基礎]

 日本人はまじめなので、決まりはありませんと言うのは嫌いなようです。先日もアミオダロンの二回目はいつ投与するのでしょうか?と言う質問を受けました。

 日本のガイドラインを調べてみたのですが、どこにも書かれていません。困ったものです。なぜなら、「日本のガイドラインには二回目のアミオダロンをいつ投与するのかについて記載がありません」とお応えして、「そうなんですね!!」と笑顔になる人はいないからです(^^)。

 よって調べてみました。

 結論を先に書きます。アミオダロンの2回目は1回目の投与から4分後以降に投与しましょう。

 理由は多数決&私の意見です。
・日本のガイドライン 記載がありません。
・アメリカのガイドライン 初回のアミオダロンから3〜5分後に2回目を投与とあります。
・ヨーロッパのガイドライン 初回のアミオダロン投与は3回目(5回目と最初間違えて書いてしまいました)の電気ショック後、2回目は5回目(7回目と間違えて書いてしまいました)の電気ショック後とあります。電気ショックは二分ごとに行うことになりますので、だいたい4分後ぐらいでしょうか。
・上記の多数決によりだいたい4分後以降と私が考えました(^^)。

 以下は解説です。

 まず、アメリカ心臓協会は、初回のアミオダロン投与から3から5分後に一回だけ150mgを投与すると記載しています。英語版ではありますが、2015年度版のACLSプロバイダーマニュアルのP.106に以下のようにあります。

 During cardiac arrest, consider amiodarone 300mg IV/IO push for the first dose. If VF/pulseless VT persists, consider giving a second dose of 150mg IV/IO in 3 to 5minutes.
 心停止中には、アミオダロン300mgの初回投与(静脈注射あるいは骨髄内投与)を考慮する。それにもかかわらず心室細動や無脈性心室頻拍が継続する場合には、2回目のアミオダロン投与(150mg)を3から5分後に行う事を考慮する。

 こちらの記事も参照ください

ヨーロッパのガイドラインはちょっと違います。


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アドレナリンの初回投与は2回目の電気ショック後にしましょう。 [CPRの基礎]

 心室細動と無脈性心室頻拍のアルゴリズムでは、電気ショックと心肺蘇生が重要だという事は異論がないと思います。

 そして、アドレナリンの初回投与は、二回目の電気ショック後と言う事が書かれています。
 アドレナリンは電気ショックが無効だった場合に使われるので、電気ショックを行い、その初回電気ショックが有効だったかどうかは二分間の心肺蘇生後に心電図モニターをチェックしてからしか分かりませんし、その時にまた心室細動だった場合にアドレナリンが使われるわけですが、それよりも電気ショックが優先されますから、アドレナリンの初回投与は二回目の電気ショック後と言う事になります。

 しかし、心肺蘇生の講習会では、点滴ルートが簡単に確保できるのもあって、初回の電気ショック後にアドレナリン投与を指示する人も多いです。絶対にしてはならないと書かれていないので許容していますが、以下のような論文が出ています。

 BMJのこちらの文献です(英語ですが)。

要約の結論だけ日本語にしてみます。


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抗精神病薬を飲んでいる人にアドレナリンは禁忌か? [CPRの基礎]

 心肺停止時にはアドレナリン(アメリカでは今でもエピネフリンと呼んでいます)を投与します。社会復帰率を高めるというエビデンスはありませんが、心拍再開率を高めるため使われています。

 精神科の先生に聞かれたのですが、抗精神病薬の添付文書にはアドレナリンが禁忌と書かれているそうです。では、精神科の患者さんが心肺停止になったりアナフィラキシーになったりした場合、どうしたら良いのでしょうか???

 結論を先に書きます。

 抗精神病薬を飲んでいてもアドレナリンを使いましょう。心肺停止やアナフィラキシーの時には細かいことを行っている余裕はありません。

 まず禁忌となっている理由を書きます。

 アドレナリン反転という現象があります。アドレナリンを注射すると最初は血圧が上がりますが、少し時間が経つ(アドレナリンが低濃度になる)と血圧が逆に下がります。血圧が上がるのはα1受容体、血圧が下がるのはβ2受容体のせいだと言われています。よって、β遮断薬をあらかじめ投与しておくと、血圧が下がることがなくなります。
 また、抗精神病薬もそうですが、α1受容体の拮抗作用がある薬を投与されていると、アドレナリンを投与しても血圧は上がらず、β2受容体の作用が強くなり、アドレナリンを投与したのに血圧が下がってしまうそうです。このために、抗精神病薬はアドレナリンとの併用が禁忌となっています。


アナフィラキシーや心肺停止の時にアドレナリン使えないの??


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心肺停止の原因の覚え方(更新) [CPRの基礎]

 こちらの記事の更新です。

 心肺停止の原因を突き止めることが要求されます。2015年のACLSテキストにもHとTは載っています。以前数が少し減った記憶がありますが、5つずつ10個あります。以前覚えた覚え方が完成しましたので紹介します(^^)。

A アシドーシス
K 薬、薬物中毒
B Bleeding、循環血液量減少

S 酸素、低酸素
K 緊張性気胸
E embolism、肺塞栓、心筋梗塞
 
H hypothermia、低体温
K 高、低カリウム血症
T Tamponade、心タンポナーデ

 NMB、NGT、STUが入っていないので心苦しいですが、考えつきませんでした[わーい(嬉しい顔)]


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アミオダロンの後押しは必要か? [CPRの基礎]

 心室細動に電気ショックを行っても、血管収縮薬(現在はほぼアドレナリン)を使っても除細動ができない場合に、抗不整脈薬を使っても良いとされています。

 一番有用だというエビデンスがあるのはアミオダロンです。生存入院率を高めると言われていますが、結局亡くなったり、寝たきりになったりしてしまいます。社会復帰率を高めるというエビデンスはないようです。

 が、救急外来から病棟へ入院できると言う事に意味はあります。よってアミオダロンは使うべきでしょう。

 この時に、後押しをすべきかどうか?がガイドラインなどにはっきりと書かれていません。今回はこれについて調べてみました。

 結論から言えば、後押しはすべきだと思います。なぜなら後押しをする事による不利益はほぼゼロだからです。

以下に理由を述べます。


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マスターヨーダが心停止になったら [CPRの基礎]

 今日は冗談です。

 以下の動画を是非ご覧ください。スター・ウォーズに出てくるキャラクターが心停止になったらAEDをどう使うかについて詳しく解説があります。



 マスターヨーダは小児として扱うのがよいようです。チューバッカは体毛がすごいので、剃ってからパッドを貼るべきでしょう。
 ストームトルーパーはあの鎧?を外さないと無理でしょうね。どうやって外すのか知っておく必要があるかも知れません。
 また、ダースベイダーはパッドを貼ってショックが可能なのか?調べてみると面白いかも知れませんね。

 きっとジェダイの訓練には、機械を使わずに電気ショックを与える方法が含まれているのでしょう。是非受けてみたいですね!



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電気ショック時に生理食塩水を浸したガーゼを使っても良いのか? [CPRの基礎]

 一昨日の記事の続きです。電気ショックを行う場合に、ジェルやジェルパッドがなかった場合、生理食塩水を浸したガーゼを使っても良いのか?と言う質問を受けました。

 私はダメだと思います。一番の理由は、それを用意する時間と手間です。あらかじめそのようなガーゼを生理食塩水に浸した物を用意するのであれば、ジェルやジェルパッドを用意すべきでしょう。もし、電気ショックを行う時にガーゼを出して生理食塩水を浸しているのであれば、電気ショックが直ちに行えません。やってはならないと思います。

 「生理食塩液に浸したガーゼはゲルパッドの代用となるが、生理食塩液が過量なために胸壁を伝わって流れてガーゼ間が生理食塩液でつながると、通電時に電気が体表の生理食塩液を伝わって流れ、電気ショックの効果が得られない可能性があるので注意する。」と救急診療指針改訂第4版P.148(へるす出版)にも書かれていますし。

 電気ショックは患者さんを救うエビデンスがある大切な手技です。ちゃんと行えるようやり方を勉強しておくべきですし、最高の電気ショックを行えるように道具もそろえておくべきでしょう。


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電気ショックを行う時には「ファイヤー!」と言いましょう、、、、、、、、、たぶん。 [CPRの基礎]

 意外と知られていませんが、パドルを使って電気ショックを行う時には、強い力をかけて行うべきです。本には11kgとか書かれています。どのぐらいの強さか分かりませんが、胸郭が変形するぐらいだとされています。昔はそのぐらいの力をかけないと電気が通らない機種もあったようです。

 ちなみに、電気ショックをかける時の200Jと言うエネルギーは2000ボルトぐらいの電圧がかかるそうです。すごいですね。患者さんの体に触れていたら、確実にその人にも電気ショックがかかります。危険ですから、安全確認はしっかりしましょう。

 よって、電気ショックをかける時には、何かかけ声をかけるのがいいでしょう。一例ですが、以下のような感じです。

 今から電気ショックを行います。
 1、自分よし(自分は患者さんやベッドに触れていない)
 2、換気者よし(換気をしている人が離れているし、酸素も離してある)
 3、周囲よし(他に誰も患者さんに触っていない)
 4、最終波形VF(これは議論があるところです。以前記事を書きました
 5、ショックをかけます!!ファイアー!!

 私が研修医の頃は、最後にファイアー!と言えと習いました。今でも講習会などで時々言っている方を見かけます。心の中でそうだそうだ!と思っていますが、講習会で教えるべき重要事項に含まれていませんから、黙っています(^^)。

 もちろんですが、この記事のエビデンスレベルはとても低いです。

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エコー用のジェルは電気ショックの時に使えません [CPRの基礎]

 病院というのは非常に儲かる仕事のようですが、意外に儲かりません。どんなことをすると収入が得られるかは勝手に決められませんので、どんなに丁寧にやっても収入が入らないと、節約できるところを節約するしかありません。

 例えば、手術の時にどんなに丁寧に縫合して糸をたくさん使ったとしても収入は変わりません。よって糸は出来るだけ安い物をと言う事になります。

 そこで、電気ショックの時に使うジェルを買わないで、超音波検査用のジェルで代用しようと考える人がいるのでしょう。救急科専門医の筆記試験に何度か出題されています。そんなやつおらんやろ〜と思いましたが(>_<)。

平成21年度問題4 マニュアル除細動器の使用について正しいのはどれか。2つ選べ。
(a)マニュアル除細動器を立ち上げると同期電気ショックモードの設定になっている。
(b)除細動時の電極パドル(Apex、Sternum)の位置は逆でもよい。
(c)電極パドルのジェルは超音波検査用のもので代用できる。
(d)同期電気ショックではR波に同期させて通電する。
(e)心室細動に対しては同期電気ショックモードで通電する。


答えを見たい方はこちらを。


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