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血液検査は絶対量を示しません。 [研修医教育]

 突然ですが、学生時代に腎臓内科の先生が何かに書かれていたことをよく思い出します。患者さんの塩分制限についてです。

 腎臓が悪い患者さんは塩分の制限が必要です。腎臓から塩分を排泄する能力が低下していますから、体に塩分がたまってしまい、心臓に負担がかかったり呼吸が苦しくなったりするからです。夏の暑い時や体調が悪くなった時に腎臓が悪くない人でもご飯が食べられない場合があります。そういう時には、いつも食べられない濃い味の食事を摂っても良いんですよと言う内容の文章でした。なるほど、そうだよね。濃いものでも少量だったらいいよねって思いました。泡盛はアルコール濃度がとても高いですが、少量なら酔わないかも知れませんし、ビールでも大量に飲めば酔うでしょう。

 血液検査にも同じ事が言えます。ナトリウムが高い、SpO2が100%、Hbが15である。これは体内にナトリウムや酸素、Hbがたくさんあることを直接は示しません。あくまで濃度だけです。採取した血液内の濃度が高い、それだけです。

 しかし、カリウムがそうであるように、なんとなく検査の値が高いと、体内でそれが増えていると思い込んでしまいます。

 今回はそれについて考えてみましょう。

 まずカリウムです。カリウムも他の検査と同じように、検査の結果は濃度を示すだけで、体内の総量を直接示しません。しかし、カリウムは細胞内に多く含まれる電解質ですので、血液中の濃度が低い場合には、例外を除いて体内の総量は少なくなっています。血液中のカリウム濃度が低下すれば、細胞内からカリウムが出てきて補正するはずで、そう言う機能があるにも関わらず血液中のカリウム濃度が低いのです。細胞内のカリウム量は少なくなっているはずです。
 これは、カリウムが細胞内に多い電解質だという特殊な条件があるからこそです。

 ナトリウムは細胞内より細胞外に多いため、ナトリウムの濃度、つまりナトリウムと水の比率しか示しません。高ナトリウム血症であっても、ナトリウムは足りない場合、正常な場合、過剰な場合があります。血液検査以外でナトリウムの総量がどうかを想像しなければなりません。それは病歴やバイタルサイン、浮腫や胸腹水の有無、尿量などから想像します。

 SpO2は別の所で書いたと思いますが、末梢へ運ばれる酸素の量は以下の通りです。

 末梢へ運ばれる酸素の量=心拍出量×動脈血酸素含有量
 動脈血酸素含有量(CaO2)=ヘモグロビン結合酸素+溶存酸素
 ヘモグロビン結合酸素=1.34×Hb×SpO2
 溶存酸素=0.003×PaO2

 つまり、末梢に運ばれる酸素の量は、SpO2以外に、心拍出量、ヘモグロビン濃度、PaO2の3つが関連しています。SpO2が100%であっても、心拍出量が減少していたり、Hbが低下していたりすれば充分な酸素が運ばれません。SpO2が100%であっても酸素を投与してPaO2を増やしたりすれば、溶存酸素が増えて、末梢組織に運ばれる酸素の量は増えます。

 Hb値についても同じです。急性出血の時には、濃度が低下しませんから、正常値だったりします。低下してくるのは輸液をした後だったり、時間がたって細胞外液で血液が薄まってきた時です。Hbの値が良いから出血はしていないとは言えないのです!脱水があったりすれば、本当はHb量が減っているのにHb値は正常だったりします。

 血液検査の結果は濃度しか示しておらず、全体量を直接示すわけではないことをよく覚えておきましょう。

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SpO2か?SPO2か?それが問題だ [研修医教育]

 救急外来ではSpO2(えすぴーおーつー)と言う言葉が飛び交います。

 これはパルスオキシメーターという器械を使って血液中の酸素を測定したもので、この値が90%を切ると結構ヤバいです。パルスオキシメーターについては別に記事を書きますので、よかったらご覧ください(明日以降)。

 この値をSPO2と書く人がいます。たぶん、間違いだと思いましたが、ちゃんと調べないといけませんので調べてみました。

 こちらのリンクをご覧戴けば解決するのですが、SpO2やPaO2などの最初の記号は大文字です。一次記号と言うようです。
 Sは飽和度、Pは分圧、Vは容量と言うことです。

 二番目の文字は小さく書きます。二次記号と言うようです。これはどの部位の事を言っているのかを表すようです。それが気体であれば大文字、液体であれば小文字だそうです。
 aは動脈血、Aは肺胞、Tは一回換気と言うことのようです。

 三番目はその物質の名前です。O2は酸素、CO2は二酸化炭素と言うことです。が2も本当は小さい字にしないといけないのでしょうね。

 よって、SaO2は動脈血酸素飽和度、PAO2(二次記号のAは小さい字にします)は肺胞気酸素分圧、VT(Tも小さい字です)は一回換気量と言うことになります。

 さて、では二次記号のpはどう言う意味か?と言うと、経皮的という意味のようです。経皮的ではありますが、動脈血なので液体だから小文字になります。SpO2が正しいようですね。

 SVO2(本当はSVバーO2)のvは大文字ではなく小文字だったのですね。知らなかった!!サントリーが今のロゴを発表した時に、どうしてUとNは小文字なんですか?と質問されたら、SとOも小文字ですが何か?と言われたと言うエピソードを思い出しました。

 この動画サントリーの公式な者だったのですね。知りませんでした。


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成人用の点滴回路は20滴で1mlです [研修医教育]

 ええっ!!?!知らなかったシリーズ!!です。

 病院では点滴が頻繁に行われます。こちらのリンクのようなチャンバーと呼ばれるところで水滴がポタポタと落ちますよね。チャンバー内をどのぐらいの早さで点滴薬が落ちるかで、患者さんにどのぐらいの早さで薬剤が投与されるのかを調節しています。

 点滴の回路には小児用と成人用(他にも色々ありますが)があります。小児用は成人用に比べてゆっくり点滴を落とすために使います。決して小児にのみ使うわけではありません。小児用では、1分間にチャンバー内で落ちる水滴の数ml/時の速度で点滴が投与されます。例えば1秒に一滴落ちるように看護師さんが調節したら、1時間に60mlの点滴が落ちるという訳です。
 どうしてそうなるかと言えば、計算すれば分かるのですが、この小児用の回路では、60滴が1mlになるように作られているからです。

 成人用は15滴で1mlだったり、20滴で1mlだったりしていたようです。私が研修医の時に働いた病院では、15滴で1mlのものだっだようです。点滴の落ちる速度は、チャンバーで1分間に落ちる水滴の数×4ml/分だと思っていました。しかし、こちらのリンクによれば、平成21年に20滴で1mlに統一されたようです。点滴の滴下数を合わせることをしないので知らなかったとは言え、いけませんでした。

 現在は、成人用の点滴回路は、1分間の滴下数×3ml/時になると言うことです。医療職は日々勉強しなければいけませんね。だんだん歳をとってくると勉強するのが辛いですが(^^)。

 FBにこの事を書いたら、知らなかったと言う人が結構いたので、ブログの記事にしてみました。


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当直時はミスをするものだと考えて仕事をしましょう [研修医教育]

 研修医(研修医がもう20年以上前の私でも)の先生の大事な仕事の一つは当直です。当直は本来寝る時間に仕事をしていますから、疲れたり、判断が鈍ったり、その他色々でミスをしやすいです。

 救急外来を受診され、医師が入院の必要はないだろうと判断した患者さんの200人に一人ぐらいは入院が必要だったそうです。つまり0.5%の確率で誤診をすると言うことです。

 誤診の頻度については色々言われています。昔東大の有名な先生が退官する時に、私の誤診率は30%程度だと言ったのを、一般の人はそんなに誤診するのか!?と思ったが、医師は、やはり名医だなと思ったというお話があります。

 よって、この0.5%が高いのか低いのかは分かりませんが、もし、この様な比率でミスが発生すると仮定した場合、当直を何回かして、患者さんを延べ200人診た場合、ミスをする可能性はどのぐらいなのでしょうか??

 計算については、こちらのサイトをご覧ください。簡単に言えば、ミスを一度もしない確率は1−0.005の200乗(指摘を受けて訂正しました)ということです。それを100%からひけば良いです。

答えを知りたい方は、、、、、、、、


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急性腹症の患者さんに痛み止めを使ってもよいのか? [研修医教育]

 急性腹症は、激しい腹痛により救急車で来院するような病気の総称です。原因は色々なので、早期の診断が大切です。

 しかし、私が研修医の頃は、腹痛があるからと言って、鎮痛剤を使ってしまうと所見が軽くなったりして診断に影響するから、診断がつくまで痛み止めは使ってはいけないと言われていました。例えば手術が必要なほどの患者さんはお腹が板のように硬くなることがありますが、痛み止めを使うとそれが消えてしまって、手術の開始が遅れて患者さんに不利益が及ぶというのです。しかし、自分が激しい腹痛を感じた時、それに同意できるのでしょうか???そして、以下のように、鎮痛剤を使っても診断に影響はないという文献もあるようですから、是非鎮痛剤は使って欲しいですね。

「成人の急性腹症を対象とした、オピオイドによる鎮痛薬の影響を検討した8つのRCTのシステマティックレビューによれば、成人の急性腹症症例において鎮痛薬(オピオイド)を使用しても、診断、治療に影響を与えず、有意に患者の腹痛、苦痛をやわらげる(レベル 1)。」(急性腹症診療ガイドライン2015、P.164

 私の指導医は、こう言ったガイドラインが出る前から、「痛いのは可哀想だから、早く痛み止めを使ってあげて!」と言う先生でした。「診断に影響が出るのでは?」と聞いたら、「痛いものは痛み止めを打っても痛いでしょう!」って言ってました。

 以下はガイドラインの項目です。参考までに抜粋します。

急性腹症の腹痛にはどのような鎮痛薬を使用すべきか?

原因にかかわらず診断前の早期の鎮痛薬使用を推奨する。
痛みの強さによらずアセトアミノフェン 1,000 mg *静脈投与が推奨される(レベル 1,推奨度 A)。
痛みの強さにより麻薬性鎮痛薬の静脈投与を追加する。またブチルスコポラミンのような鎮痙薬は腹痛の 第 1 選択薬というよりは疝痛に対して補助療法として使用される(レベル 1,推奨度 A を参照)。
急性腹症ではモルヒネ,フェンタニルのようなオピオイド(レベル 1,推奨度 A)やペンタゾシン,ブプレ ノルフィンのような拮抗性鎮痛薬(レベル 2,推奨度 A)を使用することもできる(CQ92)。
NSAIDs は胆道疾患の疝痛に対しオピオイド類と同等の効果があり第 1 選択薬となりうる(レベル 1,推奨度 B)。
尿管結石の疝痛には NSAIDs を用いる。NSAIDs が使用できない場合にオピオイド類の使用を勧める(レ ベル 1,推奨度 A)。

 尿管結石の時には第一選択でNSAIDsとは知りませんでした(^^)。

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臨床研修は人が少ないところの方がお勧めです [研修医教育]

 突然ですが、TVerと言うサービスをご存じでしょうか?

 最近テレビでも、「もう一度見たい方はTVerで!!」等と言っていますから、ご存じの方も多いでしょう。過去に放送されたテレビ番組は、その放送局のサイトからじゃないと見られない(それも有料の会員登録が必要)ことが多かったのですが、最近TVerと言うサイトに行くと、過去に放映されたテレビ番組が無料で見られます(がCMが多い気がします(^^))。もちろん見られない番組もありますが。

 そのTVerでコードブルー第一話を見ました。もうすぐシーズン2が始まりますから。

 その第一話は、ドクターヘリの研修生が4人登場して、色々エピソードが語られるわけですが、たぶん病院の方針で、研修生をたくさん受け入れようとしているのに、現場は嫌がっているのでしょう。4人も来るの?とか、また使い物にならないんでしょうねとか、何人持つのか、、、、、、、そんなシーンがたくさん描かれています。

 はっきり言いましょう。こんな職場での研修は辞めた方が良いです。いや〜よく来てくれたね!一緒に頑張りましょう!と言う雰囲気の所がいいです。いや、そんな甘っちょろい現場じゃないと言う意見があるかも知れませんが、研修生が来るなんて面倒だと思っている人の下で勉強して上達するはずがありません。自分で勉強して何とかなるんだって思っている人は、それこそ、この場合だとドクターヘリをなめているという事になると思います。色々現場で教わってこそ上達するはずです。

 よって、学生の皆さん、研修病院は研修医が少ないところを選びましょう。色々問題があって研修医が少ないところでも、良い指導者がいるところなら良い研修が出来るはずです。多くの研修医がいるところでは、一人一人を大切にしてくれないことがあると思います。研修医の中の一人ではなく、私という研修医として扱ってくれる病院を是非選びましょう。


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心房細動はafかAfかAFか? [研修医教育]

 結論を先に書きます。心房細動はAFと書きましょう。

 私は心房細動をAfと書いていました。いつどうやって習ったのか記憶にありませんが、AFは心房粗動のことで、Afは心房細動だと記憶していました。そう言う記載もいくつか見ていましたので、そう思っていました。

 ところが、ある看護師さんから、心房細動はAFと書くのが正しいのではないかと質問されました。確かに、その看護師さんが持っていた本には、心房細動はAF、心房粗動はAFLと略されていました。コンパクトな本でしたので、済みません、その本が間違っているのでは?と言ってしまいました。

 しかし、調べてみると、その本が正しかったです。日本循環器学会の用語集で心房細動と検索すると、「Atrial fibrillation(AF)」と書かれています。UpToDateで心房細動を検索すると、やはりAFと略されています。いつからそうなったのか分かりませんが、口でAFとAfが区別できないからだと言う噂です。

 是非心房細動はAF、心房粗動はAFLと記載するようにしましょう。そして、出来れば略語や英語は避けた方が良いので、心房細動、心房粗動と表現したいですね。どうしても略したい場合には、最初に心房細動(以下AF)と書きたいですね、論文のように。

しかし、これで不幸なことが怒っています。


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今日は平和だと良いねと言っても良いです。 [研修医教育]

 病院あるあるに以下のような物があります。

「今日は平和だね。」と言うと、直ぐに救急車がたくさん来る様になる。
「最近緊急手術がないね。」というと緊急手術の連絡がある。
暇だなあと思ってカップ麺にお湯を注ぐと緊急の電話が入る。

 これどこに言ってもあるので、やはりエビデンスがあるのではないかと思ったことはありますが、きちんと調べようなんて思ったことはありませんでした。
 しかし、世の中には立派な人がいるもので、それについてきちんと調べた研究を見つけました。

 こちらの論文を是非お読みください。

 結論として、「今日は平和でありますように!」などと言うと、転送患者さんが増えただけだったのですが、差は非常に少なく、上司の方は、部下を励ます目的で「今日は平和でありますように!」と言っても良いと言うことでした(^^)。

 今日も頑張って患者さんのために闘っている方々へ。「平和でありますように!」

 そして「フォースと共にあれ!」


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初期輸液は晶質液にしましょう [研修医教育]

 私が学生の時(平成が始まった頃です)、講義で名物教授が言っていました。

「5分で死ぬよ。5%の500」

 脳外科の教授でしたので、脳出血の時に、脳血液関門がやられているような状態なので、低張輸液を入れると脳浮腫が来て死んでしまうから、絶対に使ってはいけないというお話しでした。

 当時4年生の私は、患者さんが来た時に、どんな点滴を使うのかも知らなかったので、そうか、ブドウ糖は使ってはいけないんだなと強く思った記憶があります。

 が、実際に医師になって、救急外来はもちろん、5%ブドウ糖を使うことはそんなにないです。救急外来では乳酸リンゲル液ばかり使っています。しかし、透析患者さんだからソリタT4号とかやっているといつか患者さんを殺すかも知れないと再認識しておきたいですね。

 以下はUpToDateからの引用です。"Spontaneous intracerebral hemorrhage: Treatment and prognosis"と言う文献にあります。

 Normal saline initially should be used for maintenance and replacement fluids; hypotonic fluids are contraindicated as they may exacerbate cerebral edema and intracranial pressure.

 維持輸液や補充輸液(脳出血患者において)は、まず生理食塩水を使うべきである。低張輸液は禁忌である。なぜなら脳浮腫や脳圧亢進を悪化させる可能性があるからである。

 英語の文献には生理食塩水とあることが多いのですが、値段がだいぶ違うようなので、乳酸リンゲル液は出てきません。が、日本では10円ぐらいしか値段が違いませんから、どちらでも大丈夫です、、、、、、、、、たぶん。


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第一印象を鍛えましょう [研修医教育]

 救急の分野にはACLSとかPEARSとか、英語の略語の勉強会がたくさんあります。全部受けて勉強したいところですが、なかなかお金も時間もありません。極論を言ってしまいますが、基本は全て同じです。どれか一つ受ければ、後は自分で勉強すれば何とかなるはず、、、、、、、です(が、時間を作って受講しましょう!)。

 その中で教えてもらえることの一つは、第一印象と言われるようなものです。初期評価とかPATとか、色々な言い方になっていますが、パッと見た瞬間、あるいは数秒で判断するものです。

 例えば、合コンに例えるとよく分かるでしょう。自分が後で会場入りしたとして、先に座っている女性が5人いたとします。一番左の人から詳細にチェックしませんよね。全員をさっと見て、おっ!右から二番目の子可愛いなとか、真ん中の子はタイプじゃないなって簡単に判断しますよね。その後お話しして、詳細に判断します。最初の判断とは違って、タイプじゃないと思ったけど、いや逆にいいじゃん!と思うことだってあります。

 可愛いとかタイプとかってどうやって判断するんでしょう??

 救急医療の勉強会も同じです。パッと患者さんを診ると言っても何を見るんでしょうか?そこを勉強するのが大切です。

 私が研修医の時、受け持たせていただいたある肺炎の患者さんは、入院した日に亡くなってしまいました。一緒についてくれた指導医の先生は、患者さんの顔を見るなり、「この人はヤバいよ、今日死んじゃうかも」と言っていました。私はぽかーんと口を開けてみているだけでした。きっと、今その日にタイムスリップできたら、私もヤバいと思えるはずです。何を見るべきか?学んだからだと思います。

 講習会によって違いますが、ABCDの順で診ていくことになるでしょう。

 声をかけて反応を見ることで、AとDが分かります。呼吸の状態をみることでB、脈を触れながら声をかけることでCが分かります。顔色を見たり、表情を見たり、患者さんの服装や着いてきた家族を見れば、この人の社会的地位みたいな物も分かります。

 そんな感じで何を見るべきか、少しずつ進歩していけば良いと思います。

 ちなみに、私はその一つの方法として、患者さんに「舌を出してください」と言うようにしています。大学の授業で習ったことです。舌を出せたら以下のことが一度に確認できます。たぶんですが、AとDはクリア!と言えるでしょう(あくまで初期評価として)。

(1)指南力が良好である。
(2)気道確保が自分で出来る。
(3)脳は大きく損傷されていない。

解説します。


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