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呼ばれて出向くようではいけません。 [研修医教育]

 あの先生は、全然処置を俺たちにやらせてくれないと言う愚痴を聞くことがあります。確かに、処置は経験が大切なので、全然経験させてくれない指導医だと辛いです。

 しかし、処置の経験が出来ないのは指導医が悪いのでしょうか?自分の関わり方次第で変わるとは思いませんか?

 よくあるのは、処置が午後1時頃からあると朝聞いたとします。以下のような対応が考えられます。
(1)担当の看護師さんに、準備が出来たらコールしてくださいとお願いする。
(2)指導医の先生に、コールしてもらう。
(3)指導医の先生にずっとくっついて仕事をして、処置開始時に一緒に出向く。
(4)頻繁に病棟へ出向いて、始まりそうな時間に病棟にいて、準備を手伝う。

 当然ですが、一番良いのは(4)です。呼んでもらうなんて100年早いです。

 指導医が患者さんのところに来たら、あなたが準備万端でスタンバイしており、清潔手袋をして待っていたら、、、、、、、、相当な意地悪な人でない限り、まあ、やってみる?と言うでしょう。

 処置についても、しっかりと勉強しておき、この人はどんなことに気をつけたら良い?とか聞かれたら、的確に答えられるように頑張りましょう。質問に答えられないと、何故か指導医のウケが悪いです。

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指導医に教わる時は、大げさに! [研修医教育]

 どんな仕事でも、先輩に指導してもらうのは大切なことです。その時に大切なことは、指導者をイライラさせないことです。

 指導者は、自分がやった方が安全だし、確実だし、早く終わることを知っています。しかし、あなたのために、危険を承知で、自分の仕事の効率が下がることも承知であなたに指導をしてくれるのです。その気持ちをまず理解しましょう。教えてもらうのが当然だ!なんていけませんよ。

 そして、指導医に注意されると、うっとおしいな!って思うこともあるかも知れませんが、細かい指導が入らないように、自分は分かってますよ!と言う事をオーバーにアピールしなければなりません。分かってるよ!と言う事を指摘される原因はあなたにあるのです。

 例を挙げます。

 CVを入れる時、ガイドワイヤーに沿わせて本物のカテーテルを挿入するわけですが、ガイドワイヤーが曲がってしまい、変なところにカテーテルが入ってしまうことがあります。よって、カテーテルを入れていく時には、ガイドワイヤーがスムーズに動くことを確認しながらカテーテルを挿入します。
 私はガイドワイヤーを時々動かして、ガイドワイヤーがスムーズに動くことを確認しなさいと教えています。その時にガイドワイヤーを少ししか動かさない先生がいます。動かしているのが分からないぐらいの程度です。それだと、こちらはその事を分かっているのかどうか聞きたくなります。だから言われたくない言葉である「ワイヤースムーズに動く?」という事を言われてしまうのです。
 よって、ガイドワイヤーはここまで動かすか?と言うぐらい動かすべきです。あるいは口に出して操作すべきです。

 そうすれば、指導医は安心してみていられるし、あなたも言われたくない言葉を言われなくて済みます。

 プレゼンの時も同じです。これはどうなの?と聞かれると言うことは、あなたが大切な情報である「これ」を言わないからです。うるさい指導医だな!と思う前に、自分の力量を反省する必要があるでしょう。

 例えば、「血小板が1万しかありません」と言うプレゼンをする場合、偽性低血小板血症を除外することは大切です。よって、「偽性低血小板血症は除外しました」とか、「ヘパリン採血で再検査をしましたが結果は同様でした」、「検査室からpseudothrombocytopeniaではないとコメントいただいています」とか言わなければなりませんね。

 それぐらい察してよ〜というのは無理な相談ですよ。あなたも指導医になったら分かります!

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死因はどう決まっているのか? [医学関連]

 最近亡くなられた芸能人の方が、急性心不全で亡くなったと言うことで、急性心不全って何だ?とか色々言われています。急性心不全とはどんな病気か?について議論することは、少なくとも一般の人には意味がないことだと思いますので、何故そんな死因を公表したのか?疑問に思いますが、その理由は以下のどれかだと思います。いつも3つです

・死亡の原因が分からなかった。
・詳細を公表したくない。
・死亡診断書を見た人が死亡診断書の見方が分からなかった。

 何故そうなったのか、死因はどう決まっているのか書いてみます。

 死亡診断書はどのような書式か、例えばこちらをご覧ください。医者(死産児であれば助産師も書けます)が右半分を書いて、患者さんの家族の方が左半分を書いて、お役所に提出します。

 注目して頂きたいのは、死亡の原因にIとIIがあると言うことです。そしてIはアーエの四つあります。

 先に結論を述べると、死因として統計に載るのは、通常Iの一番下です。死因は全部埋めなければならないという決まりはないので、Iが一つだったらIのアが死因として人口動態統計と言う統計に入ります。Iが4つであれば、Iのエが死因になります。詳細は厚生労働省の出しているこちらの資料のP.19をご覧ください。

 急性心不全と言う死因が発表された理由の一つ、読み方が分からなかったのでは?と言うのはここにあり、一番下を死因にするのに、一番上を死因と思ってしまった可能性があります。

 例えば、心筋梗塞で亡くなった場合は、ある先生は以下のように書きます。

 I(ア)急性心不全
  (イ)致死性不整脈
  (ウ)急性心筋梗塞

 統計上の死因、そしてたぶん有名人の方であれば、発表される死因は心筋梗塞でしょう。
 別の先生は以下のように書くかも知れません。

 I (ア) 急性心筋梗塞

 えっ!これだけ??そうなんです。それでも良いんです。統計上は同じですから。いや心筋梗塞だけじゃ死なない場合もあるからとか、色々議論はあると思いますが、どちらにしても普通に言われる死因は同じです。一番下が死因となることを覚えておきましょう。
 ちなみに、一番上の死因はたぶん、肺炎やそれによる呼吸不全が多いと思います。何らかの原因で体調が悪くなり、肺炎を起こして亡くなる方が多いですが、それは人口動態統計には入りません。以下のような場合もあります。この人の死因は脳梗塞になります。

 I(ア)急性呼吸不全
  (イ)急性肺炎
  (ウ)廃用症候群
  (エ)脳梗塞

Unnaturalと言うドラマが流行っていますが。


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保険会社と仲良くしましょう、、、、、、、たぶん。 [医学関連]

 テレビを観ていると保険会社のCMがたくさん流れます。理由は不明ですが、あくまで噂を書いてみます。

 カタカナの保険会社が多い印象はないですか?アメリカの保険会社が、アメリカでの商売はプラトーに達した(これ以上お客さんは増えない)と考え、日本をターゲットにしていると言う可能性があります。まあ、専門ではないので保険に入るのが良いかどうか、その他については書きません。

 今回は医者と保険会社のもめ事について書いてみます。

 患者さんが話をしたいと言って来ていますと言われ、お話を伺うと、お前のせいで保険金が出ない!と言われることがあります。お前に書いてもらった診断書を保険会社に提出して保険金の請求をしたのに、保険会社がこの診断書では出せないと言ったというのです。

 これは本当に困るのですが、医者は診断書に嘘は書けません。診断書の種類によっては、検査データのコピーを求められます。嘘を書いたら、患者とグルになって詐欺を働いたと保険会社に訴えられる事もあり、実際に訴えられた医師がいるそうです。

 良く考えてください。保険金を出すかどうかを決めているのは、保険会社です。保険会社が医者の診断書を参考にして、保険金を出すかどうかを決めているのです。だから、保険金が出ないのは医者のせいではなくて、保険会社のせいです。

 なのに保険会社は、医者がこう言う診断書しか書いてくれないから出せないと言います。そうじゃないですよね。医者の書いた診断書を見て、こちらとしては保険金を出せないと判断したと言うことであり、責任は保険会社にあるのです。だから、病院に来て文句を言われても困ります。だいたい診断書は書き直せないです。単純なミスなどで書き直すことができる場合もありますが。

具体例を挙げましょう


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肺炎の患者さんが来たら絶食させるべきなのか? [医学関連]

 誤嚥性肺炎という病気があります。食べ物などを間違って気管に入れてしまい、肺炎になるという物です。

 一般的に以下の二つに分類します。
aspiration pneumonia(誤嚥性肺炎)
aspiration pneumonitis(誤嚥性肺臓炎)

 誤嚥性肺炎は食べ物ではなく、口腔内や鼻腔内の細菌を気管に入れてしまう状態で、夜間などにそれが起こることが多いようです。誤嚥性肺臓炎は食べ物が入る物ですが、「肺炎は、主に細菌で起こるため、食事の誤嚥で細菌性肺炎を発症するわけではない。(1)」とされています。

 誤嚥を防げば誤嚥性肺炎は減るかもと言うことで、胃瘻を作ったりする場合がありますが、「口腔内や咽頭、鼻腔に定着していた雑菌が不顕性誤嚥によって気道内に侵入し、気道感染して発症する。この不顕性誤嚥は夜間寝ている間に生じ、PEG留置とは直接関係がないため、PEG留置によって肺炎の発症が減るわけではない。」
 「Kikuchiらが、明らかにしているように、一見、健常にみえる高齢者であっても夜間は高率に咽喉頭分泌物を誤嚥することが明らかにされており、この微量誤嚥(不顕性誤嚥)のほうが、細菌性の肺炎、いわゆる誤嚥性肺炎との関連が深いと考えるほうが臨床的には妥当である 。」

 等と書かれており、肺炎の患者さんを絶食させる意義はほとんどないと考えられます。明らかに誤嚥するような患者さんは、肺炎がなくても絶食にしますしね。

 つまり肺炎だから絶食にすると言う行動は意味がないと言うことです。吐くから、誤嚥しているから絶食にすると言うのはありです。

 こちらの論文を参考にしました。と言うか、ほとんどこの論文の引用です(^^)。

ガイドラインもあります。


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精神疾患の患者さんが受診されたら注意しましょう。 [研修医教育]

 精神科の患者さんは、そうでない患者さんより診断が困難なので注意しましょう。

 色々調べてもきちんとした記載が見つかりませんが、特に統合失調症の人は痛みに強いです。痛みを感じているという記載がありますが、どちらにしても、我々医療従事者に痛がっているということが伝わりにくいです。理由は以下の通りです。

 統合失調症は神経伝達物質の異常とも言われていて、痛みの神経伝達物質も傷害されているため、痛みをそもそも脳へ伝えにくい。
 痛みがあったとしてもコミュニケーションが傷害されているため、家族や医療従事者に症状を伝えられないことがある。

 よって、精神疾患のある患者さんが救急外来に来られたら、精神疾患の患者さんか、、、、、、うちの専門じゃないのに、、、、、、、などと思わず、ちゃんと身体診察をして重大な病気がないか調べたいですね。

 私の経験した患者さんを紹介します。

 近くの精神病院から発熱の患者さんが運ばれてきました。患者さんは特に訴えがありませんが、入院中の精神病院で行った採血では白血球もCRPも高値でした。精査をしたところ、虫垂炎が破れて膿瘍を形成していました。虫垂が破れると虫垂の圧が下がるので痛みが改善する場合があります。また大網が虫垂を覆うと痛みが改善する場合もあるため、精神疾患がない人でも同じ事は起こり得ますが、担当されていた精神科の先生が「精神疾患患者は身体疾患の訴えがあまりないことがあるので、注意しなければならないですね!反省しました!」とわざわざ返信をくださいました。

もう一人


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末期癌の人に延命治療をするのは良くないのか? [医学関連]

 最近は、DNRとかDNARと言って、高齢の方などが入院された場合には、入院時にご家族と治療方針について話し合っておくことが多いです。突然心臓が止まったり、死にそうな状態になったらどうしますか?ということです。

 DNRはDon't resuscitate、DNARはDon't attempt to resuscitateの略です。蘇生をしないで!あるいは蘇生を試みないで!と言うことです。どちらが正しいのか知識がありませんが、以下DNRとします。

 つまり、寝たきりで認知症の患者さんや、末期癌の患者さんは、状態が悪くなって死にそうになった場合、大きな治療はしないで自然に人生を終わってもらおうと言うことです。ご家族とそう言う同意をとっていなければ、原則やれることは全てやると言うことになります。そうでなければ、必要な救命処置をしなければならないのに、それを怠ったと言うことで業務上過失致死になる可能性があります。

 色々この問題は簡単に語れませんし、私にその力量があるとは思いませんので、あまり書きませんが、私は救急医なので、基本的にはあまりこのDNRには賛成しません。

 医療従事者の中でも誤解があるのですが、DNRになったからと言って何もしないということではありません。重篤な状態になった場合に、手術や人工呼吸、昇圧剤などは使わない(それぞれ個別にやるやらないを話し合う場合もあります)と言うことであって、例えば高カルシウム血症のになってしまった場合、生理食塩水を投与すれば簡単に治る(治らない場合もあるでしょうが)のですから、そう言ったことはやってあげるべきだし、そうなっていないか簡単な検査はすべきでしょう。

 なのに、この人はDNRなのにどうして採血をするのですか?どうして抗菌薬を投与するのですか?と聞かれることがあって、逆にこっちが聞きたいです。あなたのご家族だったら、採血も抗菌剤もいりませんか?と。

意味がある場合もあるのではないでしょうか?


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アネキセート(フルマゼニル)を中毒の患者さんに使うことは有用か? [医学関連]

 アネキセートと言う注射薬があります。一般名はフルマゼニルです。

 ベンゾジアゼピンと言う薬の拮抗薬です。ベンゾジアゼピンは主に睡眠薬に使われています。病院では割と気軽に処方されている薬です。
 拮抗薬とは、ある薬の作用点にくっついて、本当の薬が作用しないようにする薬です。

 自殺未遂などで睡眠薬をたくさん飲んでしまった患者さんが来院した時に、このアネキセートという注射をすればいいのではないかと思いますが、滅多に使うことはありません。理由はいつもの通り3つです

 ベンゾジアゼピン中毒は、それだけで死亡したりすることはない。
 アネキセートが禁忌な場合が多い。
 ベネフィットよりリスクの方が大きい。よって、アネキセートをどうしても使わなければならない理由は、あまり見つからない。

でもアネキセートを使っても良いかも知れません。


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午前中の高齢者の意識障害は睡眠薬のせいかもしれません。 [興味ある本]

 これは以下の本に書いてあったと記憶していますが、今どこに書いてあるか探したのですが見つけられませんでした。是非皆さん購入して探してみてください。





 高齢者は薬の代謝が悪くなっていることが多いですし、間違えて薬を飲んでしまったり、眠れなかったからと明け方や場合によっては朝睡眠薬を飲む人がいます。転倒して怪我をしたり、色々と問題ですね。私は出来るだけ睡眠薬を出さないようにしていますが、救急外来しかしないから睡眠薬を出さなくて済んでいるのでしょうね。

 昔入院中の患者さんが睡眠薬を大量に飲んで自殺未遂を図って、数日間意識障害が改善せず、原因が分からなくて困ったことがあります。患者さんの意識が回復して、薬を飲んだことが分かったと言う経験です。

 意識障害は色々な病気で起こりますので、鑑別するのが大変ですが、薬は忘れないようにしたいですね。


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お褒めの言葉を戴きました。 [雑談]

 先日外の病院へアルバイトに行かれている先生から、このブログのことを褒められたというお話を伺いました。

 ありがとうございます。しょうもないことも多いのですが、頑張って続けております。これからもよろしくお願いいたします。

 ちなみに、偉そうに書いていますが、ほとんどの記事は、日々の診療の中で出てきた疑問だったり、研修医の先生や看護師さん、救急救命士さんたちからの質問、それからブログへのコメントのなどの返信です。つまりは皆さんから戴いた疑問を調べて書いているだけです。

 ほぼ100%、私も知らなかった!へえ〜と言うことです。医者は日々勉強で大変ですねと言われますが、勉強したことが直ぐに患者さんに役立つ訳ですし、その為に感謝されることも多いです。こんなにやり甲斐のある仕事はありません。

 今は昔に比べて医学部に入るのはとても難しいようですが、それだけ頑張る意義は間違いなくあります。医学部を目差している高校生の皆さん、目差そうかなと思っている皆さん、現在医学部で学んでいる皆さん、是非是非頑張ってください!素晴らしい人生が待っていますよ!

 これからもこのブログをよろしくお願いいたします。

このブログが本になりました。


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