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急に血圧が上がると脳梗塞を起こしやすいのか? [医学関連]

 このブログでもよく取り上げていますが、患者さんの血圧が高くなると心配になる人が多いです。例えば、昼は血圧が130ぐらいだったのが、夜に測ったら200あったとします。心配だから診て欲しいと看護師さんから連絡があったり、患者さんが受診したいと電話してきたりします。

 しかし、血圧が高いだけであれば、少なくともその日の夜は問題ありません。血圧が長期間(何週間も)のは問題となる恐れがありますが、今だけ高いのは問題ありません。

 例えば、脳卒中を起こすのではないか?と言う不安が出てきますが、例えばこちらのリンクをお読みください。こちらには、血圧が上がったために脳梗塞を起こすと言う証拠はないと書かれています。
 もちろんですが、起こさないと言うエビデンスもないのですが。現在のところ血圧が高いだけで大きな問題になる事はありませんので、血圧を下げる事もしません。

 そもその夜中に血圧を測る事さえしなければ、、、、、、、、と当直の時には思います。が、御心配であればいつでも御相談ください。

 また、息が苦しくて血圧が高いとか、頭が痛くて血圧が高いとか、そういう場合には緊急受診が必要ですので、その場合にも遠慮なく病院を受診してくださいね。

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4月1日から転勤しました。 [雑談]

 しばらく更新しておりませんでした。最近は更新する方がまれになってしまいましたが、この度古巣の病院に戻ることになりました。それに伴ってブログのタイトルも変更しました。

 今日は短いですが、皆様今後もよろしくお願いします。
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意識がないのか?反応がないのか?それが問題かも? [CPRの基礎]

 心肺蘇生の講習会では、倒れている人を見つけたら、まず最初に「反応の確認」を行いましょうと教えています。現場の安全確認が最初だよ!とおっしゃる方がおられれば、二番目に行うのが「反応の確認」だと言うことになります。

 一般的に、両肩を軽く叩きながら「大丈夫ですか?」と声をかけます。そして返事がない、身体が動かない場合に、「反応がない」と判断するのですが、、、、、、、

 ほぼ間違いなく、インストラクターと受講生の方の何人かが、「反応がない!」ではなく「意識がない!」と言うのです。意識は色々な事をして評価をしますので、呼びかけて肩を叩くだけでは意識の評価は出来ません。簡便的に一桁とか二桁とか、三桁とか評価する事はありますが、その場合でも、意識がないのではなく、「意識レベルは二桁です!」等と言います。よって、心肺蘇生の場合には、意識がないのではなく、「反応がない」のです。

 まあ、どちらでもその後の行動に変化はないので、スルーする事も多いのですが、インストラクターの方は是非、意識がないのではなく、「反応がない」のだと言うことを覚えておきたいですね。

 ちなみにですが、「意識がない」と言う言葉は、医学用語としても正確ではありません。意識はあるなしと言う定性的なものではなく、1ー10とかの定量的な物です。「意識障害がある」「意識清明ではない」と言うのなら正確ですがね。

最初に脈を見ないのは何故?


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何故、心静止やPEA(無脈性電気活動)に電気ショックをしてはいけないのか? [CPRの基礎]

 心肺蘇生の講習会では、電気ショックを行うことも習います。電気ショックは適応を良く考えて、心室細動のような揺れる波形、無脈性心室頻拍の場合にのみ行うのですよ。心静止やPEA(無脈性電気活動)では行ってはいけませんよ!と言われます。

 その理由を明確にご存じでしょうか??私はいつも、以下のようにお話ししています。

・電気ショックは非常に痛い。
・痛みは強い副交感神経刺激になる
・副交感神経は心臓を抑える働きがある。
・よって、心拍再開を妨げる。

 これは以前ある先生から伺って、いつもお話ししていながら、根拠はどこかに載っていないかな〜と思っていたのですが、やっと記載を見つけました!

 「心静止、無脈性電気活動に対する非同期電気ショックは心筋にダメージを与えるのみならず、副交感神経を興奮させ心拍再開の可能性を減らすため、適応外となる。」(救急診療指針第5版、P.133)

 私は、ある理由からこの救急診療指針を何度も見ているのに、今まで気付かなかったという、、、、、、ホント、ただ見ているだけなのかも知れません。seeではなく、watchしなければ!


救急診療指針

救急診療指針

  • 作者: 日本救急医学会専門医認定委員会
  • 出版社/メーカー: へるす出版
  • 発売日: 2018/05/01
  • メディア: 大型本



VFやpulseless VTは何故良いの?


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不適切問題は是非出題者からの解説をお願いします。 [看護師さんへ]

 今年の看護師さんの国家試験の問題で議論になっている問題があります。

 呼びかけに反応のない患者に対し、医療従事者が行う一次救命処置(BLS)で最も優先するものはどれか。

1.気道確保
2.胸骨圧迫
3.人工呼吸
4.除細動

 個人的には、除細動は電気ショックによって得たいことなので、電気ショックとしていただきたかったですが、まあ、これも除細動を得ることを優先するんだと言われば、、、、、まあ、用語はこだわるときりがないのでいいですかね。
 色んな人の議論を見ていると、とても勉強になりますが、例えばAHAのガイドラインに従うなら胸骨圧迫だとか、いやそれなら頚動脈を触れないと!とか、いやここは日本だからJRCのガイドラインに従って気道確保すべきだとか色々ありますが、個人的には「人を集める」という選択肢を入れ忘れただけなのではないかと思います。いや安全確認が最初でしょ!とか、呼びかけに反応がないというのは、近づいていって呼びかけたのだろうから、「両肩を叩いてみる」が正解でしょう!とか、これ答え本当に難しいですよ。

 それはおいておいて、一般的に、試験の不適切問題はたぶんなくなりません。人は誰でも間違えます。不適切問題だったら全員正解にすればいいのです。そして、こう言う事を問いたかったのだが、、、、、、と発表すれば良いのです。大学の入学試験などは誰かを落とさざるを得ませんが、資格試験は一定のレベルに達していればいい訳ですし、そもそも、それを知っておいて欲しい、知っていて当たり前でしょ!と言う知識のはずですから、問題の答えも公開すべきですし、出来れば解説も公開していただきたいです。

 日本救急医学会の専門医試験も、例えば昨年9月に行われた試験では、100問出題されたはずですが、97問しか公開されていません。このようなことは数年に一度あって、仕方ないと思います。

 大切なことは、以下のようなことだと思います。まずは不適切問題を出してしまい申し訳ないと言う謝罪の言葉、そして、、、、、、、

 このような問題を出題したのだが、正解率が異常に低かった。しかし、是非多くの人に知っておいてもらいたいので、解説します。
 このような問題を出題したのだが、解釈が幾通りも出来る表現で、不適切問題とした。出題者としてはこう言う意図であった。
 このような問題を出題したのだが、ミスプリのため選択肢に答えがなかったので不適切問題とした。正しい選択肢はこれである。

 最近の救急医学会の専門医試験問題では、「○○のガイドライン2015によれば」などと書かれています。これなら、日本のガイドラインだ、いや日本のはダメだからアメリカのガイドラインを!って事にはなりませんね。

 ちなみに、試験問題の質はこちらのページに記載されたような指標を用いるそうです。


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さっさとゾフルーザ出せや!と言われた時に医者が考えていること [医学関連]

 そろそろインフルエンザもピークを過ぎたと言われているようですが、まだまだインフルエンザにかかる方はおられます。そしてソフルーザという新薬の記事は世の中にあふれています。きっと患者さんはインフルエンザと診断されたら、このゾフルーザという薬を出してもらえると信じて病院を受診するのだと思います。しかし、処方しない医師もいますし、そもそもゾフルーザを採用していない(病院に置いてない)病院もあります。何故こんなことが起こるのか、医師側の本音を書いてみます。患者さんの気持ちに寄り添うのはもちろん大切ですが、医師は何を考えて日々働いているのかを是非知ってください。

 たまには、患者さん側から医師の気持ちに少しでも寄り添って頂ければ嬉しいです。

 インフルエンザの患者さんに治療が必要かどうか?と言う事も今まで何度か書いてきましたが、ここではそれについては述べません。なぜなら長くなるからです。

 と言う事で、熱が出て喉が痛くて病院を受診したところ、、、、、、

 イケメン医師 「インフルエンザの可能性が高いですね。」
 患者 「今話題のゾフルーザという薬を出してもらえるのですね!」
 イケメン医師 「いえ、タミフルが良いと思いますので、タミフルをお出しします。5日間朝晩1錠ずつ飲んでくださいね。そして、熱が下がってから二日以上は出来るだけ外出は控えてください。もちろん会社に行ってはいけません。」
 豹変した患者 「何だって!何でゾフルーザ出さへんのや!!」

 患者さんは申し訳ないですが、たぶん自分のことしか考えていません。もちろん、それで良いです。ゾフルーザの方が早く熱が下がると聞いているし、1回飲んだだけで良いと聞いている。良いことばかりじゃないか!早く熱が下がれば楽になるし、仕事にも早く行けるじゃないか!!

 しかし、医師はそれも大切だとは認識しつつも、別のことも考えています。

まず医師法から。


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電解質をオーダーしたら、NaからCLを引いてみましょう。 [研修医教育]

 最近RCPCに凝っています。以下の本を買ったのがきっかけです。この著者の先生面白いです。一度お会いしてみたいなと思いました。





 RCPCとはこちらの自治医科大学のサイトによれば、「症状や診察所見の情報のない状況で、臨床検査データをもとに、症例の病態を推定しつつ討論することをRCPC(Reversed Clinico-Pathological Conference)
といいます。データから症状や診察所見を推測するという、通常のCPCとは逆方向であることからReversedと冠されています。」とのことです。つまり検査データだけを見て、この患者さんはどんな状態だったのか?を予測するということです。推理小説みたいで面白いです。

 さて、ある雑誌を読んでいるのですが、Na-CLについて強調されていました。

 救急外来では気軽に血液ガスをとることが出来ますが、小児だったり、入院患者さんだったりすると少し敷居が高いかも知れません。しかし、採血で電解質は頻繁にチェックされていると思いますので、Na-CLを計算するだけで、血液ガスをとるべきだという理由になります。

 NaーCLの正常値は30-40程度だそうです。うーん覚えるのが難しいなあ?と言う人は、病院の飲み会などで話しやすい看護師さんの年齢と考えてください(たぶん)。20代の人は私にとってはもう宇宙人みたいですから、、、、、、、、で40歳を超えていると、、、、、、、、これ以上は言えません(^^)。

 まじめに書くと、アニオンギャップ(Anion Gap、以下AG)は以下のように計算されます。

AG=Naー(CL+HCO3)

 よって、変形すると以下のようになります。

NaーCL=AG+HCO3

 AGは12、HCO3は24が正常値(AGは小学生、HCO3はOLの年齢と覚えると良いかも知れません)なので、36前後が正常値となります。

解釈はどうするの???


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救急救命士さんに興味を持ってください [救急救命士について理解を!]

 救急救命士は平成3年に法律が出来て、すでに28年の時が経っています。その制定には現神奈川県知事の黒岩さん(当時フジテレビのキャスター)が大きな影響を与えた事は御存知でしょうか?彼が書かれた文章を是非御一読ください。

 色々興味深い内容ですが、この文章は22年ぐらい前に書かれた物です。22年前ですよ。そのことを踏まえて以下の部分をごらんください。

「果たして,救急救命士は一般市民の信頼感を十分に得ているといえるだろうか。そもそも今の救急救命士が実際にどれだけの貢献をしているのか,一般の人はほとんど知らないのではないか。少なくとも今の消防には,救急救命士の活躍ぶりを世間に向けてどんどんアピールしようというような意欲は感じられない。そういう状況で救急救命士のレベルアップを訴えたところで,世論の共感を得られるとは思えないのである。」

「私がかつて取材したアメリカのパラメディックは,ドクターら医療スタッフと日頃から顔の見えるつきあいをしていた。そこで生まれる信頼感が緊急時の連携プレーにつながっているようであった。果たして救急救命士はドクターたちとそういう関係を築き上げているだろうか。」

 今日の新聞の記事だと言ってもおかしくないような文章です。救急の医師はわりと救急隊の方とのコミュニケーションがとれているとは思いますが、、、、、、、、

 先日あったように救急隊の人がコンビニによっていたと言って批判が出たりするような日本はどうなのでしょうか?救急隊の方々の努力も足りないかもしれませんが、国民の理解が足りていない気がします。是非興味を持って色々と知っていただければうれしいです。

 山Pに救急救命士のドラマをやってもらうのが一番いいのかもしれませんね。

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救急救命士の方は、低血糖の患者さんにブドウ糖の投与が出来ます。 [救急救命士について理解を!]

 救急救命士の方に理解を!と言うカテゴリーを作ってみました。

 まず最初にですが、救急隊員の方は色々なレベルの人がいます。簡単に言えば、救急救命士さんか、そうでない人たちかの二種類に分けられます。救急救命士さんは、大ざっぱに言えば、救急車内の看護師さんです。看護について学んでいないから看護師じゃない!とか、看護師さんからおしかりを受けそうですが、逆に看護師さんは救急救命士の免許がなくても同じ事が出来ます(理屈上です)から、まあお許しください。

 救急救命士さんは、救急現場や救急車内で病院へ患者さんを運ぶまでの間、医師の指示を受けて色々な医療行為が出来ます。包括指示と言って直接指示を受けなくても良い場合もあります。皆さんの命を守るために日々努力されていると言う事です。

 さて、低血糖とは、一般の方が言うのとは少し違って、意識障害を起こした患者さんでは必ず最初に考えなければならない病態です。なぜなら頻度が高く、簡単な処置で改善できる上、長時間(90分以上と言う意見があります)放置すると不可逆的な(元に戻らないと言う意味です)障害を起こす可能性があるためです。

 低血糖が疑われた場合には、救急救命士さんは治療を行う事が出来ます。すぐに血糖の測定が出来る機械を用いて、必要ならば点滴をとってブドウ糖を注射する事が可能です。これもややこしいのですが、救急救命士さん全員が出来るかと言うと、そうではなく、講習を受けて認定された人だけに許されています。

 医師の場合には、患者さんの年齢が何歳だろうと、血糖値がいくつだろうと、医師が必要だと考えればブドウ糖を投与する事が可能ですが、救急救命士さんたちは色々と制限があります。こちらの文書を読んでいただくと色々書いてありますが、意識レベルが10以下(自分では目を開けていない状態です)、血糖が50未満で年齢が15歳以上の人に限られます。

 つまり、明日誕生日の14歳の人や血糖が50の人には投与できないと言うことです。えー!そんなの別にいいじゃん!と思いますが、色々で仕方ないです。いいじゃないの!!と思った医療関係ではない方々、是非お役所に意見をお願いします。国民が良いと言えば、良いと言う方向に動くはずです。

救急を担当するお医者さんは知っておいてくださいね。


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救急車と消防車を同時に見かけたら [医学関連]

 皆さんは救急車と消防車が同じ方向へ向かってサイレンを鳴らして走って行くのを見たことがありますか?火事の現場でけが人が出ているんだなと思うかも知れません。確かにそのような場合もあります。

 しかし、PA連携というものの場合があります。PA連携とはこちらのページを参考にして戴くと良いですが、消防車と救急車が連携して救助にあたることです。つまり重症な患者さんの現場に向かうんだなと思ってください。

 救急隊の方は原則3人で活動します。医療ドラマを見ていただけば分かりますが、救急の現場には多くのスタッフ(ドラマでは美男美女、実際は、、、、、、、、)がいます。それだけの人が必要なのです。しかし、救急隊は3人で少なすぎますので、応援を呼ぼうという事です。消防隊の方も基本的な救助の方法は学んでいますので、協力して少しでも早く患者さんを病院へ運ぼうという努力の賜です。

 リンク先にも書いてありますが、消防隊が先に現場に着くこともあります。消防署によっては1時間に1件以上の救急要請がある場合もあります。救急要請が1件あれば、救急隊の方たちは平均して1時間消防署を離れます。1時間に1件以上の要請があれば、つまり消防署に戻れないという事で、食事はもちろんトイレも行けません。どうしても必要な場合には、外で済ます必要があります。よってコンビニによったり、病院に搬送した後に病院で済ませたりしています。

 多くの人の努力によって、我々の生活は成り立っているんだと理解していただくとともに、消防隊、救急隊の方を見かけたらねぎらいの言葉をかけてあげてください。もし、コンビニなどで見かけてもコンビニで休んでいるんじゃない!などと怒らないようにしてくださいね。また、病院の待合室などに座っていることもありますが、休んでいるのではなく、色々な事務手続きをしているので、こちらも怒らないでくださいね。

ちなみに、無理矢理アンガーマネージメントに繋げてみます。


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