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アミオダロンを使いますか? [CPRの基礎]

 ACLSのアルゴリズムに出てくる薬で「アミオダロン」と言うのがあります。商品名は「アンカロン」です。

 AHAは電気ショックに抵抗性の心室細動で投与する抗不整脈薬として一番に挙げています。生存入院率がリドカイン(商品名キシロカイン)に比べて高かったためです。生存入院率と言うのは心肺停止状態で発見、あるいは来院、あるいは来院後心肺停止になり、処置の結果脈拍が戻り、入院になったと言う率です。

 よって色々な講習会でも最近は、「次はアミオダロンを使いますので準備をお願いします。投与量は300mgです」などと指示を出される優秀な方も多いです。

・病院独自の問題を確認しましょう。
(1)まず自分の病院に「アンカロン」が採用されているか確認しましょう。結構特殊な薬ですので、循環器の専門医がいない場合には採用されていない可能性が高いです。病院にない薬は使えませんので、、、、

(2)その薬はどこにあるのか確認しましょう。この薬は冷所保存で、冷所と言っても普通の冷蔵庫ではダメです。何十万もする高い冷蔵庫に保管します。自分が勤めている病院が、各病棟にその冷蔵庫を置いてくれる素晴らしい病院かどうか、、、、分かりますよね(^.^)。

(3)緊急時に人手が足りていますか??私の勤める病院は素晴らしいとは言えない病院(すみません)なので、アンカロンは薬局とICUにしかありません。よって誰かがそこへ取りに行くか、そこのスタッフが持ってきてくれないと使えません。緊急時にそういう人手があるかどうか、、、、確認しましょう。

 ある研究では、アミオダロンは心停止目撃から14±9分後に投与されたのに対し、リドカインは6±5分だったと言うことです。

・薬剤の特徴に注意しましょう。

(1)日本とアメリカは使用法が違います。AHAは、アミオダロン300mgをボーラス投与するとしていますが、日本ではそのような投与法は認められていません。医師の裁量で投与する事は、医師法上は問題ないですが、何かあって裁判になったら、添付文書に従っていないと言われて負ける可能性もあります。

(2)製剤が違います。アメリカで使っているアミオダロンは、溶解液として血圧低下作用のないAmio-Aqueousというものを使っているそうですが、日本で発売されているアンカロンは溶解液が血圧低下作用を持っています。同じように使って良いかどうか、、、

 それではキシロカインを使った方が良いのでしょうか?、、、それは別記事で、、、

参考文献
 高木厚:新しい薬剤(本邦での静注アミオダロン使用開始に当たって). 救急医学 Vol. 31:1019-1022, 2007


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TOMOちゃんズ

当院にもアンカロンを常備しており
循環器の病棟では日常的に(つまりは添付文書通り)
使用してます.
心肺蘇生の際には、前の記事の議論と同じで
アミオダロン使用がなかなか浸透してませんね.
by TOMOちゃんズ (2009-02-08 09:07) 

へびぱく

冷所保存って、
普通の冷蔵庫では、いけないんですね。
冷蔵庫は魔法の箱見たいもので、とりあえず生きていないもんは、
何でも突っ込めるものだと思っていました。

by へびぱく (2009-02-08 09:38) 

Kim

TOMOちゃんズさん、コメントありがとうございます。

私は循環器はよく分かりませんので、、、、一度も使った事ありません。今度教えてくださいね〜。


by Kim (2009-02-08 22:35) 

Kim

へびぱくさん、コメントありがとうございます。

私も普通の冷蔵庫で良いと思うのですが、、、、温度が一定に保たれる、鍵がかけられる?必要があるようですね。


by Kim (2009-02-08 22:36) 

hidemd

アメリカでもbolusは裁量です
by hidemd (2009-07-08 07:13) 

Kim

hidemdさん、ご無沙汰しています。またブログ訪問下さり、コメントありがとうございます。

アメリカでもボーラス投与は最良なんですね。ご教授ありがとうございます。

実際の現場は分かりませんので、アルゴリズムにそう書いてあるから普通に認められている治療なのかと思いました。

まだまだ発展途上の薬なんですね!

by Kim (2009-07-08 07:42) 

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