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心肺停止中も酸素を低くするべきなのか? [CPRの基礎]

 最近酸素投与は悪者にされる傾向にあります。酸素投与によって血管が収縮したりして、かえって末梢へ運ばれる酸素の量が減ってしまう可能性があるというのです。特に心筋梗塞や脳卒中では、ルーチンに酸素を投与した方が良いとされていましたが、現在はSpO2が94%以上あれば酸素は投与しない方向にあります。

 心肺停止の患者さんの心拍が再開した時にも、SpO2は94%以上あれば良いので、出来るだけ酸素を少なくするべき等とされています。

 では、心肺停止中も同じではないか?と言うことで、SpO2をみて酸素を調節しようという考えの人もいるのではないでしょうか?心肺停止中に「SpO2はどうですか?」と言う人は、そう言う人なのではないかと考えています。心肺停止中のSpO2は酸素投与量の調節をすると言う意味では無意味だということを知ってもらいたいですが。

 AHAのガイドラインからです。

When supplementary oxygen is available, it may be reasonable to use the maximal feasible inspired oxygen concentration during CPR. (Class IIb, LOE C-EO)
LAST UPDATED: OCT 2015PREVIOUS VERSIONS

Evidence for detrimental effects of hyperoxia that may exist in the immediate post–cardiac arrest period should not be extrapolated to the low-flow state of CPR where oxygen delivery is unlikely to exceed demand or cause an increase in tissue Po2 . Therefore, until further data are available, physiology and expert consensus support providing the maximal inspired oxygen concentration during CPR.

 酸素投与が可能な環境であれば、心肺蘇生中は吸入酸素濃度を最大にして投与することは合理的である(Class IIb, LOE C-EO)。

 心拍再開直後では、過剰な酸素が有害だというエビデンスがあるが、心肺停止中にはそれを適応すべきではない。心肺蘇生中は循環が悪いため、酸素供給量が酸素需要を上回ったり、組織の酸素分圧が高くなりすぎる可能性は低い。よって、さらなる新しい知見が得られるまで、生理学的知見、あるいは専門家の意見として心肺停止中は酸素濃度を最大にして投与することを支持する。

 よって、心肺蘇生中は酸素を最大量投与しましょう。COPDとか関係ないです。


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