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末期癌の人に延命治療をするのは良くないのか? [医学関連]

 最近は、DNRとかDNARと言って、高齢の方などが入院された場合には、入院時にご家族と治療方針について話し合っておくことが多いです。突然心臓が止まったり、死にそうな状態になったらどうしますか?ということです。

 DNRはDon't resuscitate、DNARはDon't attempt to resuscitateの略です。蘇生をしないで!あるいは蘇生を試みないで!と言うことです。どちらが正しいのか知識がありませんが、以下DNRとします。

 つまり、寝たきりで認知症の患者さんや、末期癌の患者さんは、状態が悪くなって死にそうになった場合、大きな治療はしないで自然に人生を終わってもらおうと言うことです。ご家族とそう言う同意をとっていなければ、原則やれることは全てやると言うことになります。そうでなければ、必要な救命処置をしなければならないのに、それを怠ったと言うことで業務上過失致死になる可能性があります。

 色々この問題は簡単に語れませんし、私にその力量があるとは思いませんので、あまり書きませんが、私は救急医なので、基本的にはあまりこのDNRには賛成しません。

 医療従事者の中でも誤解があるのですが、DNRになったからと言って何もしないということではありません。重篤な状態になった場合に、手術や人工呼吸、昇圧剤などは使わない(それぞれ個別にやるやらないを話し合う場合もあります)と言うことであって、例えば高カルシウム血症のになってしまった場合、生理食塩水を投与すれば簡単に治る(治らない場合もあるでしょうが)のですから、そう言ったことはやってあげるべきだし、そうなっていないか簡単な検査はすべきでしょう。

 なのに、この人はDNRなのにどうして採血をするのですか?どうして抗菌薬を投与するのですか?と聞かれることがあって、逆にこっちが聞きたいです。あなたのご家族だったら、採血も抗菌剤もいりませんか?と。

意味がある場合もあるのではないでしょうか?


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