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ビリルビンだけ上昇している患者さんが来た場合どうするか? [医学関連]

 多くの病院で血液検査はセットになっています。色々な検査項目を一つずつ必要性を検討した上でオーダーするのが本当は正しいのですが、そうすると知らない間に色々たくさんオーダーしてしまいます。100円ショップでついつい買い物をしてしまうのと同じと言ったら怒られるでしょうか。

 一度にたくさん検査をオーダーすると一定数以上の検査は査定されてしまいます。簡単に言えば、病院が損してしまいます。よって、多くの病院で、入院セット、胸痛セット、外科緊急オペセット、整形外科手術セットなどと言うのがあって、出来るだけ病院が損しない組み合わせが決められています。

 そうすると、特に必要でない検査がオーダーされてしまい、意外な結果が得られることがあり、困ってしまうことも多いです。なので、必要のない検査はすべきではありません。が、現場はいろいろなので、、、、、、、、

 その中で、時々ビリルビンだけが高いと言う人に出会います。知っていれば、「ああ、あれか」と思えますが、あれを知らないと「ビリルビンが高い!どうしよう!?」と焦ってしまうかもしれません。今回はそのことについて勉強しましょう。

 救急外来に来られる患者さんの多くは循環血液量減少(hypovolemia)、あるいは脱水(dehydration)のことが多いです。体調が悪くて食べられなかったり、水分もとれなかったりするからです。心房細動の頻拍発作の患者さんの8割は循環血液両減少を伴っていると言うデータもあるぐらいです。

 ジルベール症候群と言う病気があります。英語ではGilbert症候群と書きます。フランス人らしいのでギルバートではなく、ジルベールと読むようです。この病気の人は、絶食になったり激しい運動をしたりするとビリルビン(間接ビリルビンが主体)が上昇するようです。人口の1割程度おられるそうですので、結構頻度が高いです。

 この病気は特に治療は不要で、救急外来でビリルビンだけが高い患者さんがいたら、この病気ではないかと考えれば、少し安心できるのではないでしょうか。問診で最終食事を必ず聞きますので、昨日の夜から何も食べていませんと言う病歴が得られれば、さらにその診断の可能性が上昇しますね!

 もちろん、念のため精査が必要かもしれませんので、そのあたりは慎重に検討が必要ですね。

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