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在宅介護と救急医療の問題点 [医学関連]

 在宅医療と救急医療はあまり関係がないように思う方がおられるかも知れませんが、意外に関係があるのです。今日はその中の一番最後の問題について知って頂ければ幸いです。

 癌の末期などで自宅で過ごすことがあります。積極的な治療をすると患者さんが苦しむので、もう自然に任せていきたい、、、、、、、心臓が止まった場合には、当施設から担当者が自宅に伺いますので連絡してくださいとお話ししておきます。もちろん、電話の所に分かりやすく電話番号を貼っておいてもらいます。もちろん心肺蘇生なんてしません!

 しかし、いざという時は、人が亡くなることに慣れている人なんて少ないですし、急変したと感じることも多いようです。私はいつも低空飛行の状態とか、崖に向かって歩いている状態だと行っているのですが、その時が来るまでは比較的落ち着いているように見えます。しかし、確実に死に向かって歩いているので、突然変化することがあります。
 よって、ご家族は患者さんが急変したと感じて動揺し、119番に電話をしてしまう事もあるようです。そうなると悲劇と言って良いと思いますが、悲劇が起こります。

(1)救急隊員によって心肺蘇生が行われてしまいます。
(2)救急担当医によって検査が行われてしまいます。
(3)警察が殺人容疑で捜査に来てしまいます。

 (3)についてはこちらのブログをお読みください。

詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。


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心電図が苦手なあなたに良い本の紹介 [興味ある本]

 心電図を読めるようになりたいと言う人は多いのに、心電図に自信があるという人は少ないです。しかし、心電図が読めなくても患者さんのマネージメントが出来れば問題がありません。あくまで心電図は検査の一つなのですから。そんな事を学べる本が出版されました。

 Facebookでお友達にさせていただいている布施先生の書かれた本です。一度だけ講習会でご一緒させて戴いたことがある先生ですが、教育熱心な方で、ブログもされています。どのブログかはご本人の許可を得ていないので書きませんが、心肺蘇生の講習会のインストラクターなどもされていて、専門でない者が、心電図をどう生かしたら良いのか?をずっと考え続けていたのだと思います。


救急心電図 ただいま診断中!

救急心電図 ただいま診断中!

  • 作者: 布施 淳
  • 出版社/メーカー: 中外医学社
  • 発売日: 2018/09/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



 心電図もたくさん載っていて、レイアウトに余裕があり、老眼の私でもハズキルーペなしで読めました。30分でこの本を読むように書かれていますので、忙しい診療の合間に何度も読み返して患者さんのために頑張ろう!と思える本です。

 頻拍か頻脈か、徐拍か徐脈か?と言う話は何度読んでもややこしく、理解が困難だったのですが、この本を読んでスッキリ理解出来ました!


救急蘇生法の指針 医療従事者用 2015

救急蘇生法の指針 医療従事者用 2015

  • 作者: 日本救急医療財団
  • 出版社/メーカー: へるす出版
  • 発売日: 2017/01/01
  • メディア: 大型本




 専門医に相談すること(この本ではリーチアウトと表現しています)は恥ずかしいことではなく、立派なスキルであるという言葉に感銘を受けました。

 ACLSやICLSの受講前に読んでも勉強になると思います。全ての医療者必須の本であると思います。価格も3600円と医学書としては安い本です。新しいiPhoneと一緒に買えば奥さんにもばれません、、、、、、、、、たぶん。是非ポチッとな!!





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挿管前の圧迫と換気は非同期ではいけないのか? [CPRの基礎]

 心肺停止状態の人には心肺蘇生を行います。心肺蘇生の手技で大切な物の一つは、胸骨圧迫と人工呼吸です。どちらも大切なのですが、その割合も大切であり、現在は胸骨圧迫を30回(圧迫は100から120/分の速度)行った後に、人工呼吸を二回(1回1秒かけて、10秒以内に行う)するようになっています。これを「圧迫と換気は30:2で同期して行う」と言います。しかし、気管挿管など高度な気道確保をした後は、胸骨圧迫の中断は出来るだけ避けるべきと言うことから、胸骨圧迫は100から120/分の速度で連続して行い、換気は6秒に一回行うことになっています。これを「圧迫と換気は非同期で行う」と言います。

 高度な気道確保がされていない間は、胸骨圧迫を連続でしていると、胸を圧迫している時には肺にガスを送るのは難しく、上手く換気が出来ないから、圧迫を中断して人工呼吸を行うことになっています。つまり同期して蘇生を行います。

 しかし、俺は気道管理のプロだから、挿管されていなくたってちゃんと肺に換気を入れられるよ!と言う人がいたら、30:2で同期して圧迫と換気をしなくても良いのでしょうか?

非同期で良いんです!


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エマージェンシーケア10月号に載せていただきました [研修医教育]

 エマージェンシーケアという雑誌があります。「救急認定看護師のためのJOURNAL in JOURNAL」と書かれていますので、救急外来で働く、あるいは救急に興味のある看護師さん向けの雑誌なのでしょう。

 FBでお友達にさせていただいている先生からお誘いを受けて、10月号に原稿を書かせていただきました。雑誌の特集記事を書くのは初めてで、色々勉強になりました。限られた紙面の中に入れるべきポイントを入れ、それを分かりやすく(と自分では思っている)書くのは大変でした。それから、他の原稿がタイトルしか分からない中、統一性を出来るだけ持たせるように気をつけたつもりですが、、、、、、、

 主に失神について書かせていただきました。失神の死亡率は2%程度で、心筋梗塞の患者さん(来院した方)の死亡率と同じ位だそうです。胸痛の患者さんが来たら、お茶でも飲んでから、、、、、、と言う人はいないのと同じように、失神の人が来たら気合いを入れて診察しましょう!と言う様なことを書きました。

 よかったら是非お読みいただき、ご意見いただければ幸いです。出版社のホームページはこちらです。


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ガイドラインをどう使うか? [研修医教育]

 医者の間では、ガイドラインという物が流行っています。心筋梗塞のガイドラインも肺炎のガイドラインも、その他新しいガイドラインがどんどん作られています。そのガイドラインはどうやって作られるかというと、Aと言う疾患に対してBと言う薬を使うと、治癒までの期間が短縮するのか?とか、疾患Aは熱が出るのだが、治療Bにより熱が直ぐ下がるのか?などと言う疑問から、それらを調べた論文を探して、有用だと思われる論文を抽出し、それらをまとめて結論を書いています。最近は訴訟の資料に使われたりしますので、医者は必ず読まなければなりません。

 そして、ガイドラインにこう書いてあるから、こうしなければならないのに、何故していない!と言う事が起こってしまいます。はたして、ガイドラインは絶対なのでしょうか??

 例えば、日本合コン医学会のガイドラインに以下のような物があります(もちろん、こんな学会はありませんし、冗談です。例えで分かりやすくと言う事です)。以前書いた物です

CQ1 合コンに参加する場合、服装は赤色がメインのものにすべきである(クラスIIa)。
 気合いを入れる時に、赤色の服を着るとことは心理学的に証明された事実である。タイガーウッズは最終ラウンドで赤いシャツを着ているのは有名である。機動戦士ガンダムでも、赤い彗星シャアは3倍の能力を発揮している。よって合コンに赤い服を着ていけば、持てる能力を最大限に発揮できる可能性が高いと考えられる。
 また、この事実を知っている者は、赤を着ている人物は本気で望んでいると分かるため、かかんにアタックしてくる可能性が高く、成功率が高い(LOE3)と考えられる。
 しかし、逆に相手を攻撃しすぎて失敗する副作用も報告されており、合コン会場での行動や発言には細心の注意が必要である。

 というような感じです。は?という感じですよね。これを読んで、じゃあ合コンには絶対に赤を着ていかなければならないとは思いませんよね。赤が似合う人もいるし、合コンと言っても色々じゃないって思いますよね。また、マニュアル本というものが多く売られていますが、それもガイドラインに近い物です。マニュアル本通りにやれば全て上手く行くと思う人はいないと思いますが、何故か診療ではガイドラインに従うべきだと思う人が、医者でも患者さんでもおられるんですよね。

 ガイドラインに引用されている論文は、エビデンスレベルの高い論文だったとしても、ある特定の患者さんの集団で、ある介入が有用だった(と言っても、例えば死亡率が5%なのが3%になったと言うような場合もあります)と言うだけです。死亡率を2%減らしたと言う事実がどれほどの意味を持つのか良く考えなければなりません。心臓が動いていただけで寝たきりになってしまった人が多いのではないか、その介入はお金がかかるのではないか、別の介入であれば短期間で良いが、その介入は一生薬を飲み続けなければならないということなのではないか、そして、一生飲み続けた場合の問題点についてはまだ分かっていないのではないか、その介入をすることで別の病気になるのではないかなどです。

 今目の前にいる患者さんが、その特定の患者さんの集団と同じような患者さんかどうか、その介入は患者さんに本当に利益をもたらすのか?その患者さんの利益とは何か?考えるのは医者の仕事です。

 患者さんの背景も様々です。お金持ちからそうでない人、芸能人から一般の人、背の高い人、高くない人、色々です。そして病気の程度も様々ですし、身体の元気さも色々です。お金持ちの人なら、お金がいくらかかっても良いでしょうし、有名人ならその治療が出来る数少ない先生に診てもらいやすいでしょう。頻繁に通院したり、長期入院が必要な治療であれば、自営業の人はなかなかその治療を受けにくいでしょう。

 それなのに、一律にこう言う治療が適切であると言われて、その通りにしなければならないと思う方がおかしいです。ましてや裁判の資料に使われるなんて!と思います。アメリカなどではガイドラインは裁判の資料に使われないそうですし、最近は、前文に「訴訟の資料として使用することを禁ずる」と記載するガイドラインも出てきています。

 ガイドラインにこう書いてあるからと言う単純な理由ではなく、ガイドラインにはこう書いてあって、この患者さんには適応すると思われるから、この患者さんにはガイドラインに書いてある治療や検査をしよう!と考えなければなりません。研修医の皆さん頑張りましょうね。


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病気の可能性をどのぐらい高めるべきか? [医学関連]

 昨日は検査をすると病気の確率がどうなるかは検査によって違うし、検査をする前の確率も大切だという事を書きました。今日はどのぐらいの確率になったら治療をするのか?と言うお話です。

 最初に、何故検査をするのか考えてみます。一般的には、検査結果によって次の行動が変わるから行います。合コンで年齢や趣味、年収などを聞くのは、その回答によって、さらにアタックを続けるのか、別の人に行くのかを決めたいからです(たぶん)。趣味が釣りだと聞いたら、たぶんその人はいい人でしょうからさらにアタックをしますが、趣味が釣りでなかったとしてもいい人かも知れませんから、さらなる質問が必要です、、、、、、たぶん。



 合コンの場合には、この人がいい人である可能性が何%なら次も会うことにするでしょう?人により、場合により色々ですよね。医療の場合も同じです。

 例えば、風邪症状の人が来て、細菌が原因の可能性が20%だったとします。以下の本によれば、抗菌薬は細菌感染の可能性が5%以上であれば投与して良いとのことです。抗菌薬は不利益が非常に小さいのに、効果は非常に高いためです。この辺りも色々なので、是非以下の本をお読みください。





では癌の手術をする場合はどうでしょうか?


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検査は上手く使わなければなりません [研修医教育]

 二つ続けて画像検査について記事をアップしました。今日は、むやみにCTやMRIを行っても意味がないというお話をします。

 CTやMRIはものすごい検査で、何でも分かると思っている人がいるかも知れませんが、それは間違いです。どんな精度の高い検査をしても、それ自体では大した検査になりません。検査を使う医師の頭によってすごい検査になったり、無駄になったりするのです。検査は、以下のようなものと同じだと言ったらびっくりするでしょうか?

・女性であれば妊娠している。
  患者さんが女性かどうかを調べれば、その人が妊娠しているかどうか分かる。
・名字が木村、あるいは名前が拓也であれば(芸能人の)木村拓哉である。
  患者さんの名字が木村、あるいは名前が拓也かどうか調べれば、その人が木村拓哉かどうか分かる。
・アイドルであれば、恋人はいない。
  患者さんの職業がアイドルかどうかが分かれば、恋人がいるかどうかが分かる。

 例えば、「女性であれば妊娠している」という検査を考えます。アホかお前は!と言う印象を受ける、精度の低い検査に感じませんか?しかし、激しく有用なのです!
 現在妊娠している人の数がどのくらいか分かりませんが、今の日本に住んでいる女性のうち100人に1人が妊娠していると仮定します(割合はあくまで適当です)。男性と女性は1:1で日本にいると仮定します。
 その辺を歩いている人が妊娠している可能性は0.5%ですね。これを検査前確率と言います。ところが、その人が女性であれば(検査が陽性)、その人が妊娠している確率は1%(何と二倍!)になります。また、その人が男性であれば(女性でない、つまり検査が陰性)その可能性は0%です。
 この検査は一般的に使用するのであれば、除外に使える検査で(感度が100%と言います)激しく有用な検査です。なぜなら、その人が男性であれば(検査が陰性)、100%妊娠の可能性はない(その病気の可能性はない)んですよ。こんな検査はまずありません。
 しかし、これを高齢者の方がたくさん入所されている施設で行った場合はどうでしょうか?もともと妊娠している人はまずいません(検査前確率がほぼ0%)ので、検査が陽性であってもその病気の可能性はほぼゼロです(疾患の確率は確かに上がりますが、たぶん妊娠している人はいないでしょう。偽陽性と言います)。検査が陰性であれば、妊娠はしていないと言えますが、もともとまず妊娠していないと分かっているのです。よって、高齢者施設でこの検査を行う必要性はゼロです。もちろん、「女性であれば妊娠している」という検査は、チェックするだけなのでやってもいいですが、診断に利益を与える可能性はほぼゼロです。
 また、三次病院(まあ大きな病院と考えて良いでしょう)ではない病院の産婦人科に入院している人はほとんど妊娠しています。女性であればもちろん妊娠しているでしょう。男性はもちろん妊娠していません(これは検査が陰性であれば病気ではないという感度が100%だから使えますが、普通は100%でないので、こう言った場合には有用ではありません)が、男性が入院することはありませんね。もともと検査をする前から妊娠しているかどうかは分かりきっているのですから検査は不要です。

 木村拓哉さんの場合は、名字の確認なんていらんでしょ!と思うでしょうし、アイドルが恋愛してないなんて嘘でしょ!と思いますよね。その通りです。検査はそんな程度のものなんです。

 検査はそんな程度の物なのですから、大事なのは事前確率とその検査がどんな特性があるのか?と言う事です。それを知っているのは医者だけだと言っても良いでしょう。

事前確率がどうかという医師の努力が大切なのです。


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昨日のついでにMRIを [医学関連]

 今日はMRIです。MRIは、Magnetic Resonance Imagingの略で、磁石を使って画像を作る器械です。難しく言えば(私も詳しくは分かりません(^^))核磁気共鳴現象(NMR)を利用して画像を作る検査です。

 CTは放射線を使いますが、MRIは放射線を使いません(核磁気共鳴現象なので、核が気になるかも知れませんが、放射線は使いません)ので、法律上は看護師さんが撮像しても良いことになっています(が、素人が使える機械じゃないです)。放射線を患者さんに照射できるのは、医師か診療放射線技師に限られています。診療所で看護師さんがレントゲンのボタンを押していたとして問題になったことがありますね。看護師さんはレントゲンのボタンを押してはいけないんです。

 MRIを発明した方(たぶん)は、CTと同じようにノーベル賞を受賞されています。Wikipediaを見てみましたが、ノーベル賞を受賞された方は一体何をされた方なのか分かりませんでした(>_<)。機械を作ったのか、原理を医療に応用したのか、、、、、、

 MRIはCTよりもすごい器械だという印象がありますが、そうではありません。お互い得意分野が違うと言うだけです。AKB48と乃木坂46の様なものだと考えてください。そして、昨日も書きましたが、闇雲に撮像しても意味はありません。この患者さんはMRIが役立つ病気ではないか?と医師が判断した場合に撮像すると意味があります。

 最近は、頭のCTとMRIをして欲しいと言う患者さんもいて、ちょっと困ります。そうじゃなくて、脳出血が心配なのですが大丈夫でしょうか?と言う聞き方にして欲しいです。

 昨日と同じように統計を見てみましょう。やはりこちらのGLOBAL NOTEからです。

 MRIの保有台数は、CTと同じようにアメリカが一番多いです。同じく二位は日本です。円グラフにしてみました。

MRI保有台数上位10カ国.jpg

 CTほど日本の割合は高くないですが、日本とアメリカを足した割合はCTとMRIは同じ位ですね。不思議です。

人口100万人当たりのMRI保有台数はどうでしょう?


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CTについて [医学関連]

 CTは知らない人がいないぐらいの有名な検査ですが、ちゃんとした知識を持っている人は少ないのではないでしょうか。今回は概略ですが、是非知っておいていただきたいことをいくつか書きます。

 CTはイギリス人のハンスフィールドという放射線科の先生が発明しました。ハンスフィールド(あるいはハウンスフィールド)先生は、CTの発明によりノーベル賞を受賞しています。それまでは断層撮影(トモグラフィー)というレントゲンの検査があったのですが、大まかな断層写真しかとれませんでした(断層写真とは、実際には切りませんが、人体をある面でスパッと切った場合にどんな風に見えるかと言う写真です)。コンピューターを用いてもっと精密に、そしてより簡単に撮像できるようになったのがCTです。CTはcomputed tomographyの略で、日本語で言えばコンピューター断層撮影です。開発にはあのビートルズが関係しています

 つまり、CTはレントゲンの進化したものであり、つまりレントゲン写真でしかないということです。CTで何でも分かると思っている人がいて、CTで異常がなければ心配ないんだと思っているのかも知れませんが、CTで分かる病気はわずかです。分かるのは、水頭症とか、ある程度以上の出血とか、大きな腫瘍ぐらいでしょう。細かいことは書きませんが、だいたい5mm以下の小さい病変は分かりません。ましてや機能的な異常(塊としての病変を作らない)は全く分かりません。

 よって、大切なのは医者の頭です。患者さんの話を聞いて診察し、どのような病気が疑われるかを考え、CTが役立ちそうかを考えた上で撮像します。CTだけをむやみに撮像しても病気の診断能は上がりません。この辺りも色々長くなるので書きませんが、「頭を打って心配なので診て欲しい」ならばいいのですが、「心配なのでCTを撮って欲しい」は是非辞めて欲しいです。CTが必要かどうかは医者が決めることで、本当は非常に高度な判断です。

 さて、世界にはどのぐらいのCTがあるのでしょうか。CT保有台数上位10カ国のみの統計ですが、CTはアメリカと日本だけで7割を占めています。人口の割合は分かりませんが、世界の人口が60億人とすれば、日本とアメリカで3億人ぐらいでしょうから、いかに沢山のCTが日本とアメリカにあるかが分かりますね。

CT保有台数.jpg

 人口100万人当たりCTの数は、日本がダントツで107.17台、二位のオーストラリアは64.35台、アメリカは4位で42.64台、CTを発明したのはイギリス人ですが、34位で9.46台です(資料:GLOBAL NOTE)。

人工あたりのCT.jpg

 日本には、CTが異常にたくさんある国だという事がお分かりいただけるでしょう。

じゃあ、日本以外の国は人がどんどん死んでいるのでしょうか?


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日本の医療は総合的にみれば世界一です。 [雑談]

 日本人の皆さんは是非覚えておいてください。日本は世界一の医療を行っています。今後もそれが続けられるようにするためにはどうしたら良いのか?考え続けることが大切です。なぜなら、今の日本の医療は、かなり無理をした上で成り立っているからです。どうしたら良いのか一つ出来ることを、資料を基に考えてみます。

 医療は次の3つの条件を満たすことが大切だと言われています。医療の質が高いこと、医療サービスへのアクセスが良いこと、医療サービスを受ける人の負担する費用が安いことです。この3つを満たすのは難しいと言われています。例えばこちらのブログをご覧ください。

 医療の質が高いことについては、ここではコメントしません。
 アクセスが良いこととは、いつでも(夜でも休日でも)、誰でも病院にかかることが出来ると言うことです。救急車も119番に電話すれば直ぐ来てくれるという制度は、世界でも珍しいシステムだと言うことを知って欲しいです。
 費用が安いことに関しては、安くないじゃないかと感じるかも知れませんが、外国との比較です。例えば、アメリカでは風邪薬をもらっただけでも5万円ぐらい支払わなければならないのではないでしょうか?日本では5000円行かないでしょう。手術しても、日本では100万円を超えるなんてことはあまりありません(それに自己負担は収入にもよりますが、10万円以上は全て返ってきます)が、アメリカでは虫垂炎の手術をしても200万円ぐらい払わなければならないようです。

 何故3つを満たすことが難しいかと言えば、医療サービスは人、それも専門知識を持った人が行う者だからです。機械化することは困難ですし。高級料理店と同じと考えればいいでしょう。美味しい料理を作るには手間がかかりますし、熟練の料理人が必要です。多くの人に提供することは出来ませんから、当然アクセス制限がかかりますし、安く提供することは難しいです。24時間提供しようとすれば、コンビニみたいにするしかありません。コンビニの料理も美味しいですが、器械が作っています。
 つまり、3つを満たすと言う事は、高級料理店を24時間営業し、予約なしで食べられ、値段も安いという事です。今日は中華しかダメではなく、いつでも好きな料理(フレンチでもイタリアンでも和食でも)がオーダーできるということです。それを医療はやっているのですから、それだけで無理なことをしていると分かっていただけると思います。

 例えば、アメリカではお金さえ払えば、いつでも世界最高の医療が受けられます。「お金があれば」です。イギリスは医療費は無料(イギリス国民のみ)ですが、救急車で病院へ行っても何時間も待たなければならなかったり、夕方に病院へ行くともう終わりだからと言われるとか聞いています。日本はいつ病院に行っても大丈夫ですし、例えば当日はお金払わなくても大丈夫です。

 それなのに、日本は世界の他の国と比べても医療にお金がかかっていないのです。そして、世界で二番目に病院を受診している国民です。何故そんなことが出来るのでしょうか?こちらのサイトを参考にした考察を次に書いてみました。



それは何故なのでしょうか?


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